コラム

タイ・タオ島

タイ・タオ島

タイ・タオ島の海は、お魚たちが重奏する。
タイのタオ島は、タイの東側シャム湾に浮かぶ島。空路バンコク経由でサムイ島まで行き、その後は大型フェリーで2時間揺られるとタオ島に到着する。昔から世界中のバックッパカーが集まる自由な雰囲気を持つ島であり、同じく好奇心が旺盛なダイバーも集う。生態系に偏りのある海中世界は、いくつもの魚群が重なり、豊穣の世界を作り出す。そして、可愛いマクロの生き物と、時折あの現存魚類最大のジンベエザメが高い確率で出現する。様々な生き物が海中を彩るタオ島の海へ、いざ!

幸運は突然やってきた。
「自然体のままで、何も考えないように行こう」そう思いながら、セイルロックの1デイトリップへ。そんなことを思っていること自体、本当はあの生き物に会いたいと願っているのかも知れない。または、もし会えなかったとしても、残念な気持ちにならないようにと予防。そんな風にきっとみなさんいろんな気持ちを持って、バンザイ号に乗船し、2時間洋上を進んでいった…

お魚たちの大きな群れの二重奏、三重奏、多重奏。
何国にも股がるマレー半島とインドシナ半島に挟まれた閉鎖海域であるシャム湾。大昔、スンダ大陸だった氷河期の氷が解け、海底に広大な平らな土地が出来た。最大水深80mで、他の海との繋がりが希薄なために独特の偏った生態系を持つ。また閉じ込めた海域に、巨大河川が流れ込むと塩分の濃度が低い層ができる。そのような特異な環境で生きる生物は偏りができ、特定の魚種が多く繁栄する。そのために、魚種の豊富さよりも、各種の魚群の大きさに驚く。タオの海は、お魚たちの大きな群れの二重奏、三重奏、多重奏。それがこの海の最大の魅力だと、今回再確認した。

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