FIESTA DIVE CRUISE REPORT (2006年9月23日~27日)

2006年9月27日(水)

■ 9月23日

ラ・パスの夜のマリーナで、私たちを迎えてくれたのは3階建てのフィエスタ号。
これから数日間生活を共にする人たちとビールを飲みながらダイニングでおしゃべりをし、ラ・パスの海を夢見ながら、眠りにつきます。
■ 9月24日

目が覚めると、夜の間にフィエスタ号は出航したらしく、海のど真ん中を悠々と航海しています。朝食はウエボス・アラ・メヒカーナ。卵とトマトとコリアンダーを炒めたもので、トルティーヤを巻いて食べます。朝食後、屋上のサンデッキでのんびりバハ・カリフォルニアの独特な景観を眺めていると、イルカがフィエスタ号の航海を歓迎するがごとく、ボートの側を泳いでいきます。いきなり船内のテンションはハイレベルに高まります。

1本目のダイビングはファン・ミンという沈船ポイント。エントリー後、沈船を外側から眺めて周り、沈船の中も探検してまわります。中国の密輸船だったこの沈船も、今ではフレンドリーなカメやキングエンゼルフィッシュ、パシフィック・クレオレフィッシュやメキシカン・バラクーダの住処となっています。
エグジット後、屋上のサンデッキでおやつを食べながら、右手にエスピリトゥ・サント島を眺めつつ、アシカのコロニーがあるロス・イスロテスに向かっている途中、数匹のアシカが船の脇を泳いで通り過ぎていくのが見えます。ロス・イスロテスに近づくにつれ、岩山と同じような色をしたアシカたちがたくさん昼寝をしているのが見え、胸の鼓動が高鳴ります。

2本目、3本目のダイビングはロス・イスロテスでアシカダイビング。海面に7、8頭のアシカたちがのんびりと漂っていて、ゆっくりと近づくと、アシカたちは私たちの顔を覗き込んでは「遊んでくれるの?」というなんともいじらしい表情を見せてくれます。こちらもアシカに対して手を差し出して「遊びましょうよ」と合図を返すと「わーい!」とばかりに手を甘噛みしたり、カメラを覗き込んだりと、お遊びモード全開です。そのキュートな表情のアシカたちに私たちはすっかり心を奪われて、あっという間に時間が過ぎていきます。
まだまだアシカと遊びたいなぁ、と思いながらも本日のダイビングは終了し、ロス・イスロテスから美しい夕日を眺めつつ、メキシカンディナーに舌鼓をうちます。食事が終わる頃、スタッフがいきなりキッチンから歌を歌いながら出てきます。なんとハネムーンのゲストがいるらしく、大きなケーキが登場し、船内でケーキ入刀が行われます。さらにメキシコでの「バイト」という習慣に敬意を払って、新婚カップルが二人で同時にケーキにかぶりついた後、みんなでお二人の幸せ(ケーキ)を分けていただきます。
夜はエスピリトゥ・サント島のエンセナダグランデという湾で停泊し、屋上デッキから満天の星空をみんなで眺めていると、スタッフが「あれがさそり座、アンタレス、北極星、カシオペア、いて座」と教えてくれます。天の川は本当にミルキーウェイのごとく白く夜空に流れ、あまりの星の多さに夏の第三角形を形成する星たちもわからないぐらいです。衛星を発見したり、流れ星をいくつも見たりしていると、うとうとと眠気に誘われ、後ろ髪を引かれつつも船内のベッドに戻ります。
■ 9月25日

目覚めてみると、船が動いています。寝ている間にクルーズでしか行けないポイントである、ラス・アニマスに向けての北上が始まっていたようです。
午前6:30に美しい朝日を眺めながら食用サボテンの朝食をとった後、屋上デッキで心地よい風に吹かれながら二度寝のまどろみを楽しんでいると「きゃー!イルカよ!」との声がします。あわてて起き上がって、みんなが指差す方向を見ると数頭のバンドウイルカがフィエスタ号の北上をサポートするがごとく、船首の周辺を行ったり来たりしているのが見えます。いきなり眠気もふっとび、幸せ気分は最高潮に高まります。

本日の1本目はラス・アニマスのピナクロスという大物ポイントにエントリーします。潮の流れている根の周辺の魚群を楽しんでいるとギンガメアジの長い群れに出会います。どこから始まっているのか、どこが終わりなのかわからないぐらいの群れの長さで、群れにそって水深25~30mまでに潜降していくと、周辺はなんとペアだらけの巨大なギンガメアジの群れに変わります。ペアは黒と銀とが一対で、他のペアとは少し間隔をおいて、よりそって泳いでいます。そしていつの間にか私たちはペアギンガメアジの群れに取り囲まれてしまいます。エグジット後はみんなが口をそろえて、「あれ、ギンガメアジ?イソマグロ級のギンガメアジなんているの?」と、今自分が見た光景が信じられない様子です。

2本目で100ダイブ記念の人がいたので、「Feliz Buceo #100 en LAS ANIMAS」と書いた布を持ち、甲板の上で集合写真を撮ります。その後、信じられなかった光景を確かめに再びギンガメアジを見にピナクロスにエントリー。そして、みんなが1本目で見た巨大な魚はやっぱりギンガメアジだと確認して、今度はじっくりと驚きを噛み締めます。安全停止中の浅瀬ではブラウンチーク・ブレニーが不思議そうな顔をしてみんなの顔を見ています。

昼食後の3本目はラス・アニマスのピエドラ・ノルテにエントリー。シザーテイルダムゼルフィッシュ(スズメダイ)とキングエンゼルフィッシュが混ざっている魚群の中をのんびりゆったりとまわります。岩の上にいたアシカたちがすーっと頭上を泳いでいる様子をスズメダイたちの中から透かして見上げると、なんとも言えない夢見心地になります。

4本目はエンセナダ・ラス・アニマスでサンセットダイブです。岩の上にいる大量の水鳥たちが見守る中、夕日が斜めに差込む幻想的な海の中で幸せ気分に包まれます。浅瀬ではアシカたちが私たちの周辺を泳ぎまわっています。
心地よい疲れを感じつつ、ビールとマルガリータを飲みながら夕食を撮ると、星を見に屋上デッキに行きたいと思いつつも、強烈な睡魔に襲われてベッドに潜り込みます。夢の中で船が動き出したのを感じたとき、「明日も楽しみだなぁ」と期待が膨らみます


■ 9月26日

エスピリトゥ・サント島で夜を過ごした後、朝食を食べていると、船は外洋の大物ポイントである、エル・バホに向かって進み始めます。

1本目はハンマーヘッドを狙ってエル・バホにエントリーすると、ずいぶんと急な流れに驚きますが、ロープ潜降していくと、中層ではゆるやかな流れになり、青い世界の中、ハンマーヘッドを求めて泳ぎ回ります。しかし、残念ながらハンマーヘッドに会う事ができませんでした。

2本目も再び大物を求めてエル・バホにエントリー。しばらくすると私たちの下に大きなマンタが登場し、レギュを加えたまま、思わず「おぉ!」と叫んでしまいます。
エグジット後はエル・バホを離れ、ロス・イスロテスに向かいます。昼食後、コルテス海のクジラやジンベエザメを取材した日本のTV番組のビデオをみんなで鑑賞します。

3本目は今年の春に生まれた子アシカと遊ぶべく、子アシカの遊び場であるロス・イスロテスのクレバスを覗き込むと、います、います。大きな目をクリクリッとさせながら、「僕たち、こんなに泳げるようになったんだよ」とばかりに私たちの顔を覗き込む子アシカたちです。クレバスの入り口で子アシカに手をはむはむと甘噛みされると、気分はもう昇天モードに入ります。「あ、歯があるんだ」などと、当たり前のことが、全て歓喜に感じます。クレバスの外ではイエローテイル・サージョンフィッシュが笑い顔をしながら岩についた藻を食べ、ジャイアントダムゼルフィッシュの幼魚が綺麗な青い水玉をちらちらと見せ、大型のゴンベのジャイアントホークフィッシュが岩の間にひそんでいます。

名残惜しいロス・イスロテスを後にして、4本目はムエジェシートスにエントリーします。エスピリトゥ・サント島の外洋側のこのポイントは陸上の切り立った崖がズドンと海底まで落ちていて、バンプヘッド・パロットフィッシュやハタなどの大きな魚がいます。タイガースネイク・イールも身体をくねらせて泳いでいきます。安全停止をしている時にふと上をみあげると、船から陽気なメキシコ人ボートクルーが素潜りで潜降してきました。サポート・ガイドがオクトパスを彼に渡すと、海パン姿のメキシコ人クルーを連れたその様子に思わず笑みがこぼれ、思わずカメラのシャッターを切ってしまいます。クルーズも3日目にもなると、ゲスト、スタッフともに仲良くなり、安全停止中も遊んだり、お互いに写真を撮りあったり、あっという間に時間は過ぎていきます。

本日の停泊地であるボナンサに向かう途中、甲板に出ていたコックが大慌てでダイニングに入ってきて、「クジラよ!」と叫んだので、慌ててダイニングから甲板に出ると、クジラの背中が見えます。屋上デッキにいた人たちは潮吹きも見たとのことで、このコルテス海では移動中といえども油断は禁物だと改めて凄さを実感します。

船首で海に目を凝らしているボートクルーにゲストのお嬢さんが「タイタニックごっこをしよう!」と声をかけると、夕焼けに染まる世界の中、2人は両手を広げ、気持ちよさそうに風を切って行きます。振り返ったお嬢さんは最高の笑顔をしています。屋上デッキでそれを見ていたみんなは爆笑したり、カメラのシャッターを切ったりしています。風が強くなったので、船内に戻ろうとすると、スタッフが「モブラが飛んだ!」と指差します。あぁ、残念です。一瞬のことで、見逃してしまいます。

笑い疲れた後、マルガリータを飲みながら夕食を食べ、デザートにはコックの作ったおいしいクッキーケーキが身体の疲れを癒してくれます。食後はクルーズ最後の夜をメキシコ人スタッフと一緒にトランプをしたりして楽しみます。
■ 9月27日

クルーズ最後の本日は朝食後にエル・フェリーという沈船ポイントにエントリーします。沈船はハリセンボンハウスと化しており、至る所でハリセンボンが微笑んでいます。ネズミフグに似たスポティッド・ポークパインフィッシュもたくさんいます。コルテスエンゼルフィッシュが列を作って泳ぎ、アカヒメジに似たメキシカンゴートフィッシュが住み着いています。無数のコーラルホークフィッシュ(ヒメゴンベ)に混じってクダゴンベも住んでいて、私たちは沈船のあちこちを覗き込んだりして「発見」を楽しみます。

2本目はハードコーラルのあるスワニー・リーフにエントリーし、コルテス・ガーデンイールをじっくり観察した後、リーフ周辺をふわふわと散策します。リーフ上の海面ではアシカが10頭ほど海面にお腹と手を出して昼寝をしていて、海の中から彼らを見守りつつ、スポットテイル・グラントやバーバーフィッシュに癒されます。

昼食後、本日誕生日を迎えたゲストのお嬢さんをお祝いするべく、みんなで「ハッピー・バースデー」を歌い、彼女もチョコレートケーキに「バイト」をし、みんながハッピーな気分の中、今回のクルーズの最後の目玉である、ジンベエ・スノーケリングをするためにラ・パス湾に戻ります。2艇の小型ボートに分かれて湾内を探しまわると2匹のジンベエザメを発見!みんなのテンションは再び最高潮にまで達します。しかもラッキーなことに、ジンベエザメが食事中で、動きがスローです。ボートでゆっくりと近づき「はいっ!飛び込んで!」という掛け声を合図にキャー!とばかりに次々とジンベエザメの周辺に飛び込みます。ジンベエザメが泳いで移動すると再びボートに乗り込み、また近くまで行き、飛び込みます。ふくらはぎがパンパンになってしまうほどジンベエザメを思う存分堪能した後、満面の笑顔をしたみんなを乗せて小型ボートはマリーナへ向かいます。

午後17:00、マリーナでは先に入港していたフィエスタ号が冷たいビールを用意して待っています。最初から最後まで笑顔と笑い声の絶えないクルーズに大満足してラ・パスの街に戻ったみんなは、「晩御飯も一緒に行こう!」と全員揃ってタコス・レストランに繰り出し、あんなことがあった、こんなことがあった、とクルーズの思い出話で盛り上がるのでした。


■ ダイブログ

1日目

* ファン・ミン
* ロス・イスロテス
* ロス・イスロテス

2日目

* ラス・アニマス(ピナクロス)
* ラス・アニマス(ピナクロス)
* ラス・アニマス(ピエドラ・ノルテ)
* ラス・アニマス(エンセナダ・ラス・アニマス)

3日目

* エル・バホ
* エル・バホ
* ロス・イスロテス
* ムエジェシートス

4日目

* エル・フェリー
* スワニー・リーフ
* ジンベエ・スノーケリング


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