海洋動物の不思議な感覚

2013年7月26日(金)

1. 水中に住む動物たちは、世界を見て感じるために様々な方法を使っています。

海に住む動物たちは私達人間と同じように、周囲を知るために自分の感覚に依存しています。しかし、彼らが感じ取れる味覚、触覚、嗅覚、聴覚、視覚は私達が感じる方法とはかなり異なっているのです。

食べ物を確認する時に、舌ではなく脚を使う種や耳の代わりに皮膚で音や振動を感じることのできる種など様々です。このような適応力は、地上で生活する私達にとっては少し奇妙なことですが、水中では獲物を見つけたり捕食者から逃げたり、仲間とコミュニケーションを取るために無くてはならない感覚なのです。

では、海洋動物が持つ発達した感覚のいくつかを一緒に見ていきましょう!



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

2. 水で囲まれた世界は、水が足されたりすると感じたり、音がしたり、味(濃度)が変わったり、においが変わったり、色が変わったりする不思議な世界でもあります。

水中に巣穴を作る生物もまた、ユニークな適応方法を持っています。それぞれの種により異なりますが触角、目、鼻孔、エラなど全ての部位に明確な目的があり、水中で特別な役割を果たしています。



写真提供:ワカトビゲスト Larry Abbott

3. タコにとって触れて感じることのできる触覚は非常に重要な役割を持っています。

タコの腕は小さな吸盤で覆われており、何かを掴む時に役立つだけではなく、この吸盤は微妙な感覚を感じ取れる高感度の触覚でもあるのです。それぞれの腕の先端にあるセンサーでにおいを検出し、吸盤が触れることによりタコは“味わう”ことができる、味覚の役割も果たしています。

瓶の中や小さな穴の中のように、狭い場所が好きなのでチェックしてみてください!



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

4. リラクゼーションマッサージやフェイシャルを受けるのは好きですか? 実は似たようなことが、水中のクリーニングステーションで起きているのです。

捕食者や“ストレスを抱えた魚”が来ると、アカシマシラヒゲエビやホンソメワケベラなどのクリーナーたちは皮膚に付着した寄生虫を取り始め、きれいにしてもらう方はその行為が気持ちいいようで、そこに長く居座るようになり、クリーナーとホストの関係が生まれるようです。

柔らかなタッチは誰にも好まれますが、サンゴ礁の広がる水中では、クリーナーフィッシュはエサにもありつけるというメリットもあるのです。



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

5. モンハナシャコなどのシャコの仲間は、他の動物が見ることのできない世界を見ることができる優れた視力を持っています。

私達人間は両方の目を使い(両眼視)物を見ていますが、シャコのそれぞれの眼は、3つのセクションに分かれていて三眼視で見ることができるだけではなく、それぞれの眼を別々に動かすこともできるため、そっと後ろから近づいてもすぐに見つかってしまいます。

また、私達は目を左右に動かすことができますが、シャコの仲間はそれぞれの眼を前後左右別々に動かすことができるので、簡単に周囲を確認することができるのです!



写真提供:ワカトビゲスト Walt Stearns

6. シャコの仲間は、地球上で一番優れた視力を持っていると考えられており、動物界でも最も複雑な目を持っているとされています。

ユニークな三眼視は円偏光も認識でき、紫外線領域を含む12のカラーチャンネルを持つため、10万色の色を識別することができるのです! これとは対照的に、私達人間はわずか3つのカラーチャンネルしか持っていないため、一万色までしか識別することができないそうです!

そして、シャコの仲間は世界に400種以上も生息しているというからまた驚きです!



写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

7. ほとんどの魚は顔の前方両側に発達した目を持っており、この配置により全ての方向を見ることができます。

いくつかのハゼやギンポは、それぞれの目を別々に動かし、とても面白い表情を見せてくれることもあります。彼らは小さい岩やサンゴの枝に止まり、片目は一方、そしてもう片方の目は別の方向を見ながら周囲を確認しています。



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

8. ウミウシは、主に嗅覚を使い世界を感じています。

頭の上には、二本の触角がありここから匂いを検出しています。ウミウシは、海水中に溶け込んだ匂いの元をたとえ微量でも感知することができるそうです。触角の毛のような構造は、より良い情報を得るためのものであり、何かに脅されると引っ込んでしまいます。このユニークなセンサーは、エサを探し出したり、捕食者から逃げたり、仲間を探す時にも役立っています!



写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

9. ウツボは、視力がとても悪いため優れた嗅覚を持っています。鼻孔から匂いのもとを辿り、獲物を探し出して捕獲するのです!

ハナヒゲウツボのように、より多くのにおいを取り込むために扇状の鼻孔を持っている種もいます。



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

10. ほとんどの魚は唇、舌そして口全体に食べ物の味を感じることの出来る味蕾(みらい)という小さな器官を持っています。

口の周りにある繊細な細胞がたくさんあることにより、食べ物に触れただけで味が分かってしまうのです!



写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith, www.oceanrealmimages.com

11. ヒメジの仲間は、舌の代わりにヒゲの部分に味覚を感じることの出来る味蕾を持っています。

砂地でよく見られるこの種の魚は、砂中の無脊椎動物などの小動物を探す時にこのヒゲを使います。しかも、口に入れる前に味が分かるというからさらに驚きです!



写真提供:ワカトビゲスト Paula Butler

12. 視力の悪いナマズもまた、ヒメジのようにヒゲの部分に味蕾を持っているため、砂の中に隠れている小動物を見つけることができます。

砂の中にヒゲを入れて、移動しながらエサを探します。



写真提供:ワカトビゲスト James Watt

13. 人間のような耳が魚に付いている訳ではありませんが、魚は水中のかすかな音でもハッキリ聞くことができる、非常に発達した聴覚を持っています。

多くの魚は、音を使って仲間とコミュニケーションをとっています。また、イシモチやホウボウ、シマイサキなど一部の魚は鰾(うきぶくろ)を震わせて音を出す魚もいます。



写真提供:ワカトビゲスト David and Ronnie Heng

14. いくつかの魚は、聴覚と触覚の間をとったような感覚を持っています。

魚の各側面にある水中の振動や動きを感じることのできる線状のセンサーがあることにより、障害物を避けたり、獲物や捕食者を察知したり、群れを作るときに役に立っているそうです。



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

15. サメやエイは、鼻孔の奥にゼリー状の物質が固まった管を持っていて電場/電気を感じることのできる特別な感覚器官を持っています。

この超高感度のセンサーを使い、水中で雑音が無い限り800km以上離れた魚の心臓の音を感知することが出来るのです!!また、地球の磁場を使い、広い海をナビゲートしているとも考えられています。



写真提供:ワカトビゲスト Gal Goyen

16. 多くの魚は、特殊な紫外線のスペクトルで見ることができるため、ほとんどのスズメダイの仲間は、私達より多くの色を認識することが出来るそうです。

私達が見ている以上にカラフルなサンゴ礁とは、一体どんな世界なのでしょう?



写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

17. 味覚、嗅覚、視覚、触覚、聴覚そしてさらなる感覚・・・変わったコミュニケーション方法や変な行動など、水中世界には本当に不思議な事がたくさんあります!

ダイバーとして、水中生物たちが彼らの感覚で見たり感じたりする私達人間はどのように映っているのか想像することから初めてみましょうか?



写真提供:ワカトビゲスト Walt Stearns


お客様からの声

2013年7月26日(金)

😊5/31~6/11 インドネシア・メナド 小林様
ダイビングリゾートとしては今までに行った中で一番よかった。
飯がうまいし、ポイントもいいところばかり。気を遣わずに楽しめた。
毎年リピートしたいとおもった。

👩6/16~6/23 フィリピン・リロアン 片桐様
満足のダイビング三昧でした!!
現地添乗員、空港送迎の対応のおかげでスムーズに移動できました。
これからも利用させていただきたいと思っています。
安くて安心、内容充実のプラン、たのしみにしております。

👩6/7~14 フィリピン・アニラオ 坂田様
アニラオを勧めていただき、8日間の日程で行かせていただきました。
マクロの宝庫と聞き、期待に胸を膨らませて潜りました。
はじめてみる生物やギンガメアジの大群、スズメダイの群れにも会え、楽しんできました。
リゾート内の庭に完熟マンゴーがたくさん落ちており、毎日食べ幸せな旅行となりました。

👩7/13~7/17 フィリピン・モアルボアル 亀里様
以前のタイ・タオ島・ビックブルーも、今回のチキチキダイバーズも楽しく参加させていただきました。
ありがとうございました。
海も重要なポイントですが、現地スタッフの人とのしての魅力が大事です。





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