2008年7月21日~24日 

2008年7月24日(木)

7/20/08 第1日目

位置 POINT 天候 水温

北マーレ Faru outside くもり 28℃


 先週末に引き続き怪しげな空模様。今週はS2クラブサイパン店のチャータークルーズ。明るく楽しく行きたいものだが天気だけは何ともできない。雲に太陽を隠されて、水中は少し薄暗い。北マーレの環礁外側の壁沿いを3チームに別れて泳いで行く。タイマイやナポレオンが棚の上をノンビリ泳いで行く。エバンスアンティアスの群が薄暗さの中に鮮やか黄色のヒレをひらめかせ明るい色を添える。イルカの声を聞きながら出るのか出ないのかワクワクしながら泳いでいたけど「声はすれども姿は見えずホンにあなたは屁のような。」懐かしのボヤッキーの台詞の様に、声だけで終った。先行するチームはモブラ8枚の群に出会えたそうだ。


位置
POINT
天候
水温

北マーレ
Lion’s Head
晴れ
28℃


 心配される天気は少し持ち直しているのか雲間から太陽が顔をのぞかせる程度に晴れ。晴れといえば晴れだ。雲多いけど。久しぶりに透明度がグンと上がって25mは見えている。ズドンと落ちる壁とキレイな水、世界が広がるようで気持ちいい。緩やかな流れに乗りながらバドゥーチャネル沿いの壁をドリフト。タイマイ、タイマイ、グリーンシータートル。カメ系に多く出会う。

位置
POINT
天候
水温

ラスドゥー
Madivaru Corner
晴れ
28℃


 西風がちょっと強くなって来て波が大きくなって来る中、3時間半かけて環礁を渡って来た。普段はあまり揺れないけど今回は船に弱い人が多めでそんな時に限ってよく揺れる。また、嵐の気配が近寄って来ている。風邪の影響で、ついに耳が全く抜けなくなる。先週の最後のダイビングの後、すでに抜ける感じ無かったからな。水深3m、だめ。うんともすんとも言わない。ダイバーが何故か足りない、数が揃わない。この時間を有効活用と棚上の浅場で上り下がり。左が全く通らない。これは焦ってもどうしようもない。遅れていたダイバーと的場君がやって来る。仕方がないので、先頭交代。泡をたよりに追いかけながらなんとか18mまで降りた。所要時間30分。ある意味記録だ。普段できるだけ薬は飲まないようにしているけど、これはもう薬に頼るしかない。明日から大丈夫かな!?

7/21/08 第2日目

位置
POINT
天候
水温

ラスドゥー環礁
Rasdhoo Madivaru

Madivaru Corner
曇天
28℃


 前日、ダイビング後から天候はドンドン悪い方に転向。風も雨も波もドンドン強まる。要はするに嵐って奴。夜中、何度もアンカーの打ち直しが有り、ついには1つアンカーが破壊される。朝には重そうな雲が空にあるけど一応雨は止み、ダイビングに出動。今日は特別に海底の無いハンマー狙いチームと海底が有るコーナーに入るチームに分かれて潜る。耳はドーピングを重ねて、何が効いているのか分からないけど微かに空気が通るくらい。なんとか降りて砂地のマッコスカーズラス、ドラキュラシュリンプゴビー見て、外壁に移動。まだ若いツムブリの大群が壁沿いを深場に向かって逃げて行く。

 ハンマー狙いチームは見事に爽やかにスカッとスカッた。

位置
POINT
天候
水温

アリ環礁北部
Maaya Thila
黒雲
28℃


 波はやや高め、流れは弱め。棚上から降りて行くとムレハタタテダイの大群が根の脇できれいに踊っている。流れの上手カレントサイドに向かうとクマザサの大群が根沿いに光る川を作る。カスミアジが集まったりバラバラになったりしながらクマザサを追いつめている。根の上に戻ってヌシのグレートバラクーダを探す。ゲストにクマノミの群生をしばらく眺めてもらいながら周りを見上げてキョロキョロ見回す。今度は多めカマスの群で時間つぶしながらキョロキョロ。今期に入ってからまだ1度も登場が無いんだけど今週もその姿は見られなかった。

位置
POINT
天候
水温

アリ環礁中東部
Fish Head
黒雲
28℃


 ここまで黒けりゃいつ降ってもおかしくないって感じの雲だけどみんなのツキが有るのか雨は落ちて来ない。今回の巨大な低気圧は日本で言えば風台風みたいなもんなのか雨よりも風がすごい。風が強くなってフィッシュヘッドの根の上あたりはウネリが大きくなっている。悪天候のお陰なのか他の船には全く出会わない。先週に続いて飼い犬のように人懐っこいナポレオンを独り占めと思ったら潜降で結構下手に運ばれた。そのまま上手に向かうには流れが当たりすぎるから根の裏から反対側を廻って流れから根で身を隠し流れ前進。なかなかナポレオンが出て来ない。他のチームについて行っているのかなとちょうど前からやって来たファリードに尋ねたら彼のチームの一番後ろにいた。ナポレオンと遊んだ後は流れの一番上手に上がる。イソマグロやロウニンアジなどのハンターが集まっている。でも、今日きれいだったのは根の上部の窪みの側に追い込まれてキビナゴの群。窪みに入って流れを避けてキラキラ光るキビナゴの群をボーッと観察。小さめのカツオが外側からキビナゴを追い込んでくれるから群がすぐ側でいつまでもキラキラヒラヒラ。

7/22/08 第3日目

位置
POINT
天候
水温

アリ環礁西部
Reethi Thila

28℃


 波あり風の強いコンデション。テンポ良くエントリーから潜降へ移れた2チームは予定通り根の北側で5匹のホワイトチップが輪になってグルグル廻る姿なんか見られたようだが、僕のチームはエントリー後2人だけはすぐ後ろについて来る。残りの4人と的場君が全然来ない。後で聞いたら何かフィン忘れたとか………。根も見えなくなって来る。仕切り直し。ドーニーに上がって再びエントリー。なんとか潜って良かった良かった。でも、結局どのチームも根の上のキレイな珊瑚エリアには波のせいで入れないし、かわいいイエローコーラルゴビーにも会えなかった。

 ボートに帰るとなんと事故の情報が入って来た。夜の嵐のせいでマーレ周辺でボートが空港の島フルレに3隻座礁。アンカー打って船首のデザイン変更などの工事をしていたアイランドサファリ1 デラックス号も風で押し流されて来た船がせっかく工事していた船首にぶつかって来てダメージだって、アンラッキー。

  ジンベエサーチその1

 悪天候の中、他の船に出会わないのはどうやらアリ環礁に来ているクルーズ船はウチだけの様で真剣に帰りの心配をしないと行けなくなって来た。出ようが出まいが今回のトリップのジンベエサーチは今日のみになる。強い西風と西からの波が有るため東よりのディグラ島の外側、波、風のビハインドエリアでサーチを始める。波は無いけど日の光は無くつらいかなと思いながら探し初めてわずか10分。ファリードの初級ホームラン的ジンベイコール。飛び込んでみると7mくらいの大きめのジンベイがゆったりと浅瀬を泳いでいる。これ1発と思い沈むな、沈むなと念じながらのスノーケリング。大口を開けたり、目をキョロキョロさせたりしながらゆっくり泳ぎ続けるジンベイ。たっぷり飽きる程40分近く一緒に泳いでくれたジンベイありがとう。

位置
POINT
天候
水温

アリ環礁南部
WhiteSandOut付近
くもり
28℃~26℃


 興奮冷める間もなくダイビングの支度。ジンベイの消えて行った少し南側にドーニーを移動していると、又シッポと背鰭が見えた。まだ南に向かっているようだ。適当なところでエントリー。3チームともあまり深く降りずにファリードはエッジ、マウルーフは少しした、私は浅瀬の奥。みんな固まって北上して行く。目指すは勿論ジンベイザメ。棚上で見られたのはなんとパウダーブルーサージョンフィッシュ玉。その後もジンベイを探しながら北上を続けるが吹き付ける風と流れのせいでインナーリーフから浅瀬を越えて冷たくて濁った水が吹き付けて来る。冒険的雰囲気は有ったけど水中ジンベイは空振り。

ボートに戻る途中、ちょうど島影から出て環礁内に入るコーナー付近に試練は待っていた。吹き付ける風が作ったウネリは大きな波になりドーニーを大きく傾ける。船酔いどころではないだろうな。ベンチの下のカゴは飛び出して来るし床に座ってもらっていてもつかまれない人はズルズルと滑って行く。みんなでしっかり支えあい。キャーキャー大声出していたけど、本当に一番怖がっているのはきっと僕とマウルーフとクルーメンバだったでしょう。大丈夫って言っている笑顔が凍っているよ。帰ってからマウルーフに怖かったねって言ったらデッカイ目をもっと大きく見開いてうん、怖かっただって。緊張が緩んで妙に笑える一瞬でした。

 当然でしょうがそんな怖い思いしたら誰でも納得の3本目は無し。

7/23/08 第4日目

位置
POINT
天候
水温

アリ環礁南部
Dhigurh Arch
くもり
28℃


 今朝も強風。昨日よりはマシかなって感じ。今日はマーレに渡るか、北上するか決めないと。天気にはやられてるけど運気はばっちりついているS2サイパンチーム。ポイントへの行きがけに小振りのマンタ発見。そういえば北マーレのランカンマンタポイントにもここで環礁越えないと行けなくなる。

 ドラキュラ、トールフィン、オーロラ小物見て大きなマダラエイ見て、浅いところの穴の中にミヤケテグリが3匹も入っていて1匹が1•5cmの小さいかわいい奴で少し気分が上がって来る。マンタ来ないかと上見ていてもここまでは来てくれなかった。

位置
POINT
天候
水温

南マーレ東部
MedhuFaru
晴れ
28℃


 大きく揺れながらもボートもドーニーも予想よりも時間が掛かったけどなんとか環礁渡り終えてほっと安心。でも、何でか少し晴れて来た。ちょっとマキで後2本潜らなきゃ。パスの中は早いアウトカレント。今週はちょっと無理ね。外のコーナー付近からエントリー外洋に面した壁沿いに泳いで行く。前にシーズンはこんなにこっちには群れてなかったけどと思いつつ大量のムレハタタテ大の群にまかれる。しばらくは泳いでも、泳いでもムレハタタテ。ムーンフュージュラーのブルーの川、クマザサの赤と青の流れ。群は慌てて川になって泳いで行く。

位置
POINT
天候
水温

南マーレ東部
Kuda Giri
晴れ
28℃


 もう4時半。太陽は随分低いところに降りていて空はオレンジ色になり始めている。水中も結構暗いけど沈船周りのキビナゴの群が逆に目立ってきれい。ヨゴレダルマハゼは逃げても同じ珊瑚の中だし。ベンテンコモンエビなどのクリーナーシュリンプを手に乗せて遊ぶ。暗い水中では小物はいい遊び相手。カスミアジやロウニンアジはノンビリ泳いで暗い水に溶けて消えて行く。キレイな夕焼けと共にエキジット。夕焼け眺めながらのボートへの帰還。ホッと一息。

夜になると何故かボートの真上はぽっかりと雲の無い大きな穴が空に開いていてもうじきハーフムーンになる明るい月と月の光に負けない大きな星がずっと夜空に輝いていた。

7/24/08 第5日目

位置
POINT
天候
水温

南マーレ北部
VaadhooCave
晴れ
28℃


 青空、キターーー!ついに正真正銘の晴れ。ジンベイを見られたみんなが、1番見たいものはこの青い空と太陽とブルーグリーンウォーターそして白い砂。写真のようなモルディブの景色だったんじゃないかな。光あふれる中の島の景色は昨日までの島とはまるで違ってちっぽけな小さい島もキレイに見える。当然水中もグンと明るくなって遠くを泳いで行くマダラトビエイのシルエットも光の中のハナダイ達ももっとキレイに見える。

位置
POINT
天候
水温

北マーレ環礁
Kinkey Reef
晴れ
28℃


 今日は2日前の荒天でできなかった1本をメイクアップしないと行けない。ちょっと刻んでヴァドゥーケーブとはヴァドゥーカンドゥー(チャネル)を挟んだ反対側のポイントに入る。マーレが近いからか、近くの大きな島からなのか急にハエさんがボートにやって来る。都会に帰って来たって感じ。大きいイソマグロが行列で壁の横を泳ぎ去って行く。壁沿いの小さいオーバーハングの中にまだら模様のフライパンみたいな小振りのブラックスポッテッドトーピードレイが1匹寝ている。壁が抉れて斜面になっているあたりではヒメフエダイなどのフエダイの群が固まっている。

位置
POINT
天候
水温

北マーレ環礁
Lankan Reef
晴れ
28℃


 カレントチェックが上がって来ると何だとーって感じの流れが逆。ちょっと微妙な空気の流れるままエントリー潜降。いきなり真下に大きなマンタが泳いでいるのが見える。取りあえず1匹だけでもみんなで目撃しようって気は焦るけど潜降が始まったばかりではみんなの足並みが揃うはずは無く3チーム揃って流れに逆らいつつ巨大マンタに引っ張られるように泳いで行く。いつもはあまり使われてないクリーニングポイントで掃除してもらうマンタ。そのうちもう1匹マンタがやって来る。入れ替わり立ち替わりクリーニングしてもらうマンタ。いなくなってメインクリーニングポイントに行こうかと思うと又やって来るマンタ。更に2枚追加。頭上で止ったマンタが廃棄の泡が気持ちいいとでも言うように段々下がって来る。体を低く更に低くして見上げながら泡をかけているともっと降りて来る。頭の上スレスレ。減ったと思ったら又4枚追加。ひっきりなしに来るマンタ。時間いっぱい。これじゃ浮上れないよ。

位置
POINT
天候
水温

北マーレ環礁
Lankan Reef
晴れ
28℃


 調子に乗ってというか、嵐を乗り切ったS2サイパンチームの多数決の結果、もう一度マンタ。過去、調子に乗って2回目入って玉砕って苦い思い出のある私としてはややドキドキです。エントリー、うわっ、濁っている。メインクリーニングステーションでは4枚の大きめのマンタが掃除中。行ったり来たりで何度も登場するマンタ。最後までずっと周り中マンタでした。イヤー終った。本当に大変だったけど無事終った。ほっと力抜いてボートへ向かう帰り道、大きなイルカの群に遭遇。周り中何十頭ものイルカに見送られての谷あり山あり終わりよければ全て良しの5日間でした。

石渡 隆之
Island Safari1


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