2008年10月26日~30日

2008年10月26日(日)

今週は月刊ダイバーの取材チームも乗船。12月発売の1月号に掲載予定です。

10/26/08 第1日目

位置 POINT 天候 水温
北マーレ Maagiri Rock くもり 29℃

風はちょっと強く、空は雲がおおい。天候を心配しつつ発進。エントリーするとウネリで少しずつ浅い棚上に押されて行く。みんな集まるまでになんとかエッジ付近をキープしていたけど潜降始めたら、もう棚の上。おっ、モルディブスポンジスネイル。大物で有名なモルディブのクルーズの初めの獲物がスポンジスネイル。指差すのに少し躊躇。斜面を下ってしばらくするとカスミアジの大群が泳いで来る。混じって1匹、大きなイソマグロも登場。メインのロックで遊んだ後、ロックから離れようとすると前からまたしても巨大イソマグロがゆっくりと近づいて来る。目つきの悪い顔。余裕でノンビリ泳ぎさって行く。


位置 POINT 天候 水温
北マーレ Lankan Reef くもり 29℃

ここの所、調子の上がって来たマンタポイント。今日はウネリも弱く穏やかだからクリーニングロックの上側をキープ。3枚のマンタが遠く近くゆったりと泳ぎ回る。ロックの周りをぐるりと1周ダイバー達が囲んでいる。誰も不用意に近づこうとしないでしっかり岩に捕まり着底しているからマンタも落ち着いているんだろう。大きく口とエラを開けて掃除をしてもらう姿をじっくり観察。周りの外人チームが段々はけて行くと次第にマンタは増えて来て、クリーニングの順番待ちのマンタが頭上でグルグル旋回。最後は7~8枚になっていた。

位置 POINT 天候 水温
ラスドゥー環礁 Madivaru Corner くもり 29℃

海はウネリ長い移動には時間が掛かる。色んな所で起こった細かい遅れが積もり積もってもう5時過ぎ。水中は薄暗く、岩陰で群をなすインディアンバナーはいつもより固まっている。砂地で寝ていたホワイトチップはライトをチラチラさせるダイバーの群に早くも気が付き視界から消えて行く。外洋に面した崖沿いを進むとイソマグロやカスミアジが暗い海の中、なんとか見える。結局リーフをライトで照らしながら穴を覗く事にする。アカシマシラヒゲエビがウツボをクリーニングしている。オトヒメエビは隠れずに穴の外で爪を振り上げる。島が細かく入ったインド洋版オイランヨウジウオのメニーバンドパイプフィッシュが光りに驚いて穴の奥に消えて行く。

10/27/08 第2日目

位置 POINT 天候 水温
ラスドゥー環礁 Rasdhoo Madivaru 晴 29℃

なかなか潜降に時間が掛かるチームが有り、いつの間にかマウルーフのチームは見当たらない。的場チームと並んで進んで行く。濁り気味の壁無し、底なしの海。目印の無い沖の海、深度を落とし過ぎないようにゆっくり泳いで行く。昨日と同じで何故か時間が掛かり、すでに入っているダイバーのドーニー1。すぐ前でダイバーをエントリーさせているドーニー1。うーん、遅刻だね。もう上がるかなと思った頃、前方にハンマー発見。もうダイバーに追われた後なんだろうか、いきなり逃げに入るハンマーヘッド。結局、ゲストは影が見えた、ハンマーかは分からなかった程度に見えたらしい。

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁中部 Fish Head 晴 29℃

風も弱くなって来て、海も穏やかになって行く。カメラマンに「ここはナポレオンだけ取ればいいですから」と言われ、そのつもりでジャンプ。根について見回す、ナポレオンはやって来ない。他のチームの所で遊んでいるのかなと思いみんなの後を追う。カレントサイドでクマザサ達の群を見ている他のチームとすれ違うけどいない。いない、いないで根を一周。これはヤバいなー。なんて泳いでいるとゴマモンに襲われた。モデルさんを救おうとしているともう1匹やって来る。結局のゴマモンに3匹に囲まれた。勿論、逃げます。ファリードとすれ違う。「ナポはどこ」聞いてみたけど分からない。マウルーフを見つけて聞いてみる。「ナポはどこ」太い指でカレントサイドを指差す。やっと出会えたナポレオン。

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁北部 LhaMiyarugaaThila 晴 29℃

今度は群とハンターでも狙ってみようかと思います。根沿いに降りればいきなり大きなイソマグロが3匹ゆったりと頭上を通り過ぎて行く。ゆっくり??クマザサやイエローバックの群もノンビリした感じ。激しい動きは何も無い。根の上に早々に上がり、子供のホワイトチップの住処を撮影する。カメラを穴に押し付けて2本のストロボのアームを岩の隙間に合うようにグニャグニャ動かして撮るカメラマン。続いてモルディブアネモネの群生へ案内してモデルさんとアネモネの撮影に入る。たくさん撮っている。ずっと撮っている。どんな写真が載るんだろう?

10/28/08 第3日目

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁南部 Reethi Thila 晴 29℃

昨日は日暮れからいきなりの大雨。心配だったけど夜が明けてみれば薄く雲が張っているくらい。水の中も穏やかで、ゆったりとした西からの流れに乗って壁沿いに進むとエヴァンスアンティアスが朝日を浴びながら群れている。早めに前進してガレ場でトールフィンシュリンプゴビーをゲット。深度を上げてオーバーハングの庇部分にスカシテンジクダイの大群を見る。スカテン越しに外側の光を見るとガラス細工のようにキラキラした景色がキレイ。根の上に上がってテーブル珊瑚の景色を楽しんでいるとエッジから落ちた辺りにキビナゴの大群が小さめのカツオに追いつめられている。キラキラしながら逃げる固まりとすごい早さで襲いかかるカツオの競演。

ジンベエサーチその1

午前10時前、風は更に弱まり、海面も凪いでコンデションはグッド。いつもよりも北にあたるアリ環礁の南東部、ダンゲッティーから外海に出てジンベエサーチスタート。やっとみんな揃って説明開始って時にいきなりボートは減速してターンし始める。みんなで後部デッキに移動して3点着けます。と、どうやら空振り。見つけた影は消えてしまったようだ。そのままアリービーチまで南下して探し続けるけど何も見つからず終了。

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁南部 AriBeachoutNorth 晴 29℃

ドーニーに乗り換えてダイビングの支度をしていると前方に見える船に動きが3隻のドーニーから人が飛び込んでいる。きっとジンベエ。スピードアップで向かうけど、遥か先のドーニー達は撤収の様子。もうジンベエは沈んでしまったのだろう。あきらめてそのままその場でダイビング開始。耳が抜けないのか潜降にややもたつくゲストが1人。それを待っているうちに少し下にいるゲストがあたふたと手を振って変な動き。一瞬、溺れているのかと思ったけど、そのゲストの向こうの深場からジンベエが上がって来るのが見えた。タンクを叩く。みんなを、モデルを、カメラマンをジンベイザメに向かって誘導。アーそんなに寄ったらいかーん。水中で言っても聞こえないよね。沖に向かおうとするジンベエの向きを変えようと牽制するけどジンベエは沖の深場に向かってまっしぐら。消えて行った。約2分の遭遇。山場が潜り始めに来てしまったけど、ダイビングは続く。棚の落ち際を根気よくゆっくり泳いで、泳いで30分。ベルの音がチリリリ。急いで他のチームを見に行くと誰もならしていない。でも、きっと近くで他の船の人がジンベエを見ている。そのまま浅めの深度で前進。頭上にジンベエのシルエット発見。2人の人影がくっ付いている。タンクを叩いてみんなを呼ぶ。ほとんどの人が見送るだけで足を止めてしまっている中でヤッパリ、カメラマンは出足が良かった。そしてただ1人ジンベエの側をキープして泳いで行くゲスト。残りのゲストは後ろを頑張って泳いで来る。後ろの人からはもうジンベエは見えないだろうな。しばし追跡の後、先をいくゲストを引き止めてダイブ終了。そのまま消えて行くカメラマンとジンベエザメ。興奮と息切れのダイブ終了。

ジンベエサーチその2

ランチ休憩の後、ドーニーでポイントに向かいながらジンベエザメの影を探す。何も見つからないまま前方にあるドーニーに接近して行くと、スノーケラーがエントリーしているのが見える。急行、スノーケラー達を追い抜き、回り込み飛び込んでみたけど、何も見えない。丁度沈んだ後だった。更に船を進めて行くとやっと発見、黒い影。飛び込む、泳ぐ、見つけた。3mくらいの水深を漂うジンベエザメ。なるべく刺激しないように距離を保ってドーニーを呼ぶ。下がり始めるジンベエ。飛び込み始めたゲスト。逃げている感じでもないけど、ゆっくり着実に沈んで行くジンベエ。ちょっと短めのジンベエスイムでした。

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁南部 Ari Beach out 晴 29℃



ジンベエラストチャンス。今週は水中で2匹、スノーケルで1匹とまずまずの結果が出てもうすでに3冠ゲット。後はカジキとイルカも出たらいいな、なんて思いながら、ちょっと沖側の中層を見上げて見回して見下ろして更なる大物ゲットに挑戦。正面からマダラトビエイがやって来た。ピューッと逃げていく。モブラも1枚登場。沖に向かって消えて行く。うーん、運は尽きたのか?

10/29/08 第4日目

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁南部 Kudarh Thila 晴 29℃

南マーレへの環礁渡りを控えて早めのスタート。緩やかなアウトカレントの中を根に向かって降りて行く。根を覆うヨスジフエダイの黄色。海を染めるイエローバックフュージュラーの黄色。その群の下を抜けて行く大きなエイのシルエット。追いかけてみるけど今日は足の遅いゲスト。追いつきそうも無いからあきらめる。あきらめた所で戻って来たエイの姿はみたこともないものだった。肉厚の体、トビエイの顔、カーキ色っぽい地肌の色。トラジマ模様。初めて見た。珍しいエイらしい。

位置 POINT 天候 水温
アリ環礁南東部 Digurah Arches 晴 29℃

ノンビリ、ゆっくりハゼ探し。ゆっくりとは言ったけどあまり一カ所にじっとされ続けたらトールフィンを見つけらない。ドラキュラ、ドラキュラ、オーロラ。時間が足りなくなって来た。前進したい、後ろは来ない。ジレンマです。いつの間にか他のチームが先行している。引っ込みやすいトールフィン。最後尾からだと厳しいなと思いながらもなんとか2匹。小さい、真っ黒いトールフィンを見つけられた。深度を上げて壁沿いに泳いで行くとリーフの棚や小さいオーバーハングに合計3枚のマダラエイを発見。よって撮りたいのはいいですけど、毒針が有るんですよ。気をつけて下さい。

位置 POINT 天候 水温
南マーレ環礁 Vaagali Corner 晴 29℃

やや早めのメディアムカレントに乗ってドリフトして行く。前方に大きなナポレオンを発見。振り向いてみんなを呼んでいるうちに見失ってしまった。一番前にいたゲストが壁の亀裂のような狭い横穴を覗きに行った。ナポレオンを見ていた彼女は穴に入って行く所を見ていたらしい。狭い隙間の中で体を倒し気味にして穴に隠れているつもりのナポレオン。隅っこには3~4匹のゴシキエビがいる。他のゲストはエビだ、エビだと騒いでいる様子。ライトを構えてナポレオンに接近。エビで喜んでいる方にナポレオンを追い込んで行く。驚いたらしい。どっちも。更に根沿いに進んで行くとマダラトビエイがひらり。合図に気が付いた初めの一人がズイッと接近。マダラトビエイは濁りの向こうに消えて行った。壁と流れの有る所ではトビエイなんかは壁沿いでほぼ動かずホバーリングする。壁からじっと見ていると壁に近づいたり離れたりしている所をじっくりと観察できるのにね。

10/30/08 第5日目

位置 POINT 天候 水温
南マーレ環礁 Medhu Faru 晴 29℃

メディアムプラス、結構流れている。下に降りて行くとクマザサハナムロが川の様に次から次へと流れの中を泳ぎ上がって来る。ここ何ヶ月か、棲みついているように登場する人相の悪い大イソマグロが少し小さいのを連れてクマザサハナムロのリバーの下を泳いで行く。いよいよ、ロウニンの溜まる壁の窪みへ突入。1つ目はちょぼっとしかいない。2つ目、結構群れている。でも、カメラマンさんはハナダイが乱舞している所を一生懸命、撮っている。下からマウルーフチームが入って来た。あれ、ロウニン減っちゃった。3つ目に望みをかけて移動。来たー!大きな固まりが。カメラマンの接近にロウニンは窪みの間の岬状の岩場をまたいで2つ目と3つ目の窪みの上をゆったりと行ったり来たり。カメラマンさんは流れに逆らって登ってはロウニンアジと同じ高さを流されて接近、撮影を繰り返す。戦うカメラマンって感じでした。

位置 POINT 天候 水温
南マーレ環礁 Guraidhoo Corner 晴 29℃

さっき、撮れなかったコラーレの玉を撮りに行く。サメもいるけどそれは置いといてコラーレ。そう思ってたのにサメのすぐ横のちょっと上の岩場で固まる玉を発見。強めの流れの為か群は少しばらけて岩場の隙間に分散。あっちの隙間からこっちの隙間からって感じで集めて、集めて一応コラーレの群ができた。群れる奴と群れない奴の違いは何だろう?

位置 POINT 天候 水温
南マーレ環礁 Miyaru Faru 晴 29℃

出発前から遠くに見えるポイントの周りにはイルカの群が跳ねたり、背鰭を出しているのが見える。行く道でもドーニーの周りにはイルカ。今週は一応ハンマーが出ているし、マンタも出ているしジンベイも水中、水面両方取っているからここは大人しく潜るよりと、エントリー前やや沖に移動し始めてしまった群を目掛けてリーフから離れてチャネルの沖側に泳いで行く。高くなるイルカの声、高まる期待感、視線を周り中に飛ばして泳いで行く。声が段々小さくなる、しぼんで行く期待感。下に砂地が見えてしまった。チャネルの流れに捕まった。あきらめ、イルカは今日も縁がなかったのか。





石渡 隆之
Island Safari1


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