ワカトビ滞在記 by Deborah Leenutaphongs

2012年2月14日(火)

都会の喧騒から遠く離れ、透き通った青い海と白い砂浜、風に揺れるたくさんのヤシの木・・・のどかで美しい南国の島で過ごす休暇を想像してみてください。ワカトビの押し寄せる波に誘われこの楽園に一歩足を踏み入れると、もう現実には帰りたくなくなってしまいます。

レスキューダイバーの資格を持つ、デボラさんの趣味はというと、もちろんダイビングです! そして写真を撮るのも好きと語る彼女は、タイに生物学者として長年住んでいたそうです。

デボラさんとご主人の二人は、東南アジアで今までに行ったことのないエキゾティックな場所を探していたそうです。そして今回、そんな彼女が訪れたワカトビについてまとめてくれました。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

トミア島に到着し、ボートに乗り換えること数十分。ワカトビダイブリゾートがだんだん見えてきました。熱帯植物に囲まれた素敵なバンガロー、自然と上手に調和しているのが感じられとても感動しました。木材や屋根などの素材は全て地元のものを使用し建てられたリゾートは、トランドノ島のオネバオアビーチに位置しています。



都会の喧騒から遠く離れ、透き通った青い海と白い砂浜、そして風に揺れるたくさんのヤシの木・・・のどかで美しい南国の島で過ごす休暇を想像してみてください。


写真提供:ワカトビゲスト J Watt

バンダ海のスラウェシ島南東に浮かぶ、4つの主な島の頭文字を取ってワカトビと名付けられました。(北からWAngi Wangiワンギワンギ島, KAledupaカレドゥパ島, TOmiaトミア島 そして BInongkoビノンコ島となっています。)

大きな街から遠く離れていますが、バリ島発着のワカトビ専用の特別チャーター機で簡単にアクセスできます。



ワカトビを訪れるお客様に大変な長旅を我慢してもらわなくてもいいように、1990年代後半に、ワカトビダイブリゾートの設立者達はトミア島に滑走路を建設することに決めたそうです。

そして2001年7月10日、お客様を乗せた飛行機が初めてトミア島に到着しました。ワカトビまで飛行機を利用できるようになったのは、実はわりと最近のことだったのです。

バリ島から飛行機でたったの2時間半でリゾートの隣の島・トミア島に行くことができ、そこからリゾートまでは船で15分程と簡単にアクセスできるようになりましたが、専用の滑走路ができる前は、バリ島から3日間弱の長旅が必要だったそうです。(まずバリ島からマカッサルまで飛び、飛行機を乗り換えケンダリまで行きます。そしてケンダリからバウバウまではフェリーを使い、バウバウに着くとそこからは車で4時間ブトン島を横切り船着場まで向かいます。するとそこから、木造の小さな船でワンチまで約4時間。そしてまた船を乗り換えリゾートの隣の島トミア島まで約6時間かかります。)


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

トミア島にあるリゾート専用の飛行場に到着すると、リゾートのスタッフがあたたかく迎えてくれます。そこから車で船着場までは10分少々です。



ゲストがバリ島に到着した時から、ワカトビを去る日までの毎日、素晴らしいサービスを提供し、どんな小さな要求にも応えられるよう、細かい心遣いを大切にするワカトビは、豪華なエコダイブリゾートとして世界中で知られています。

滞在中は、プライベートダイブガイドサービス(自分専属のダイブガイド)や各種スパトリートメントなどを大いに利用し、最高のホリデーを実現することができます。



若くて小さなお客様”のために設けたキッズクラブではお子様をお預かりし、カヤックやスノーケリング、凧作りや宝物探し等の楽しくてためになるアクティビティを用意しています。



さて宿泊施設はというと、プライベートヴィラと3タイプのバンガローがあり、それぞれ広々していて快適に過ごすことができます。

バルコニーにはソファーセット、そして外にはハンモックとビーチベットも用意されており、ゆっくりリラックスした時間を過ごすことができます。

また、インターネット接続用のLANケーブル、送風機、クローゼットとエアコンも全てのお部屋に用意されていました。



レストランでは、西洋料理とアジア料理のバラエティー豊かなブッフェスタイルで、前菜からデザートまで美味しいお料理が並びます。経験豊かなシェフ達が、バリ島から飛行機で運んできた新鮮な食材とその日に釣れたばかりの新鮮なお魚などを上手に調理してくれます。

親切なレストランスタッフも特別なリクエストやプライベートデイナーを快く引き受けてくれ、気持ちよく食事ができました。


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

もちろんダイビングも素晴らしかったです。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

近隣の島の住民と協力して保護に力を入れているワカトビでは、カラフルで多様なサンゴ礁と様々な地形が楽しめます。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

リゾートの周りには簡単にアクセスできる40以上のダイブサイトがあります。

その中でも人気のハウスリーフは、リゾートの目の前に位置し南北におよそ800m広がっています。ビーチから数メートル進むだけで、太ったヘコアユやイシヨウジ、ハタガハオコゼ、ヒラムシ、タイマイやマダラトビエイなどバラエティー豊かな生物が生息しています。

滞在中は無制限でハウスリーフに潜れるので、好きな時に潜りに行けるのも嬉しいメリットのひとつです。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

ダイブ エクスペリエンス マネージャー:通常ダイブガイドというと主に水中生物を見せるということが主な仕事ですが、ワカトビでは、それぞれのお客様の好みに合せたダイビングを提供しようと心がけている所が他との大きな違いです。

写真を撮りながらゆっくり泳ぐのを好むのか、それともいいスペースで泳ぎながら景色を楽しみたいのか、はたまた浅場/深場を好むのか、全てはお客様次第なのです!


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

このような一人一人を大切にしたサービスが、私達の休暇をさらに楽しいものに、そして思い出深いものにしてくれると思います。



ワカトビが2010年から始めたばかりの新しい形のダイビング。ワカトビの“蛍光発光ダイビング”は他では体験できない、プレゼンテーションも付いているVIPダイビングエクスペリエンスです! 普段とは全く違う水中世界を見ることができます。

特殊な水中ライトと専用フィルターを使うことにより、サンゴや水中生物が蛍光発光する姿を見ることができるのです!

なぜ生物が水面下で蛍光発光するのかは、未だに解明されていませんが、普段は灰色っぽいウツボが明るい蛍光の黄色に発光したり、日中は見づらいハゼ科の魚がピンク色に発光していたりと、想像を超える水中世界を見ることができるので絶対おすすめします!!


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

豪華で整ったリゾート施設、5つ星のゲストサービスと素晴らしいダイビングに加え、ワカトビが続ける海洋生態系の保護プログラムは、地域社会の経済へ貢献し、安定した生活を地元住民ができるようにサポートしているそうです。

“自然保護をしている”ということはとても聞こえが良いですが、ほとんどのリゾートはダイブサイトに浮きを設置し、地元の漁師さんにそこで釣りをしないようお願いしているだけの所も多く、本当にそれで保護していることになるか不思議でありません。

長期に渡り海洋環境を保護するには、地元住民の協力なしでは成り立たないと考えていたワカトビの創設者は、地元のリーダー達との話し合いを重ね、共同で“海洋環境保護プログラム”を政策したそうです。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

村人の信頼を得るまでに数年を要したものの、地域住民がリゾートのことを認めてくれ、このプログラムが実践されるようになった時には本当に感動したそうです!

1998年に開始したこのプロジェクトは、6キロに及ぶ漁業禁止エリアと保護エリアに指定されており、リゾート周辺の保護エリアは年々拡張されています。

この保護プログラムには、近隣の17の地域団体が参加協力しており、20キロ以上に及ぶサンゴ礁とワカトビダイブリゾートのダイブサイトを含んでいるそうです。



もちろん、このように広域で漁業を禁止することにより、村の漁師さん達が収入を失ってしまう可能性もあったので、代わりの収入源を提供する必要がありました。そこでワカトビの創立者は、この保護プログラムに協力する村人達に、サンゴ礁のリース料を定期的に支払うことに決めたのでした!

そしてこの計画は現在もなお、成功を収めています。彼らは漁業禁止エリアを守るだけではなく、他の島からの侵入者やカメの甲羅等を狙う密猟者からもサンゴ礁を守り監視役としても活躍してくれています。また、他の収入源として150人以上の村人をリゾートで雇用しているそうです。

リゾートでは、最終日にお客様のために村を訪れる“ビレッジツアー”を主催し、そこで地元の材料で作られた手作りの製品を販売し、他の収入源として重要な役割も果たしています。



自然を守る取り組みのひとつに、リゾートスタッフは毎日1キロにも及ぶビーチと海岸線沿いを掃除しきれいに保っています。またサンゴ礁の状態を頻繁に監視し、ゴミのない海を保つよう努力しています。またワカトビを訪れるお客様にも、生きているサンゴや生物に触らないようお願いしています。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

ワカトビダイブリゾートは250世帯/約600人が住む、隣村の日常生活のサポートに貢献したり、夜間はリゾートから毎日無料で電気を供給しています。また学校に教材や筆記用具を提供したり、ゴミの処理や管理について指導をしたりもしているそうです。

ワカトビは豪華なリゾートというだけではなく、環境にも優しいリゾートなのです。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

自然と海洋生態系を維持しようと努力を続けるワカトビの責任者達は、環境に与える影響を最小限に抑えようと、新たな規定を設けました。

こうしてできたのが“海洋環境保護プログラム”で、ここではサンゴ礁の保護・管理に協力する住人たちに報酬を支払い、漁業なしでも生活していける道を開きました。ワカトビを訪れる全てのお客様にも協力してもらっています。

みんなの力を合わせて保護することにより、地元の住民は魚が増えたと喜び、ワカトビを訪れたお客様は素晴らしいサンゴ礁だと喜び、一石二鳥です!!


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

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