サークル オブ ライフ

2013年1月16日(水)

活気に満ちたサンゴ礁の広がる所でダイビングをしていると、‘なんて素晴らしい世界なのだろう’と安易に考えがちですが、それは表面上にしか過ぎません。サンゴ礁での生活はそんなに簡単なものではなく、様々なルールが存在する厳しい世界なのです。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

“食うか、食われるか”が一番重要なルールなので、種のために繁栄し、次世代のために正常な遺伝子を残すには充分長生きする必要があるのです。


写真提供:ワカトビゲスト Larry Abbott

そうはいっても、長生きするのはそう簡単なことではありません。


写真提供:ワカトビゲスト Rob Darmanin

枝サンゴの間を泳いでいるハナグロチョウチョウウオのペアのように、なんで水中に住む生物たちはこんなに綺麗なんだろうと不思議に思ったことはありませんか? しかし、水中の世界では幼魚から成魚になるまでに、たくさんの危険な道を通らなくてはなりません。


写真提供:ワカトビゲスト Walt Stearns

ワカトビのように多種多様で健康なサンゴ礁が広がるリーフでは、多くの種が複数の適した場所を持っているため、繁殖するための相手も見つけやすいのです。

水中の世界では、ユニークな模様や色は種を区別するのにとても重要です。特に異性にアプローチする時は、見せ方が全てです。色や模様だけではなく、時には異性の注意を引くために変わった姿勢や動きをしなければいけない時もあるようです。



写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

この写真のカエルアンコウのように、いくつかの種のカエルアンコウは目を惹くような色をしています。色は仲間を見つけるための重要な要素になるとも考えられています。

ほとんどのカエルアンコウは、生き残るために周囲に擬態したりしてできるだけ目立たないようにしています。そして異性にアプローチする時が来ると、独特な香りや‘フェロモン’を水の中に放出するのです。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlogl

ほとんどの魚にとって、子孫を残すことが優先順位の一番上にきます。そんな魚たちにとっては、繁殖していくことが最も重要なため、異性の気を引く時は真剣な勝負となります。その競争に対抗するために、いくつかの種は、機能的なメスまたはオスとして生活を開始し、後で他の性に変えたり、性的に成熟するのを遅らせたりする種もあるのです!

例えば、一匹の支配的なオスと複数のメスで構成されるスミレナガハナダイのオスはハーレム状態です。メスは、明るいオレンジ色をしているのに対し、オスには体に紫色で正方形の斑点があります。メインの支配的なオスが死んでしまうか、仲間から外された場合は、グループの指揮を引き継ぐために最高ランクのメスがすぐに性別、色、サイズを変えます!この支配的なオスは、自分のグループに属する幼魚も保護するので、ボスを持つことは幼魚たちにとってもメリットがあります。


写真提供:ワカトビゲスト Mark Vanderlinden

海洋生物のメスの産卵生産能力は、そのメスのサイズと年齢に関連していると言います。大きくて年をとったメスは、大きくて質の良い卵を生む能力があります。大きくて良い卵は、大きくて強い幼魚となるため生存率も高くなります。

そのためオスたちは本能的に、より大きく成熟したメスに惹かれるのでしょう。そう、強い者が生き残る厳しい世界なのです!


写真提供:ワカトビゲスト Carlos Villoch

ほとんどの魚たちは様々な方法で産卵し、育児の方法も様々です。

遠洋で産卵する魚の大半は(アジ、チョウチョウウオ、ベラ、ゴンベ、キンチャクダイなどの仲間)オスとメスが一緒に上昇していき、水中で卵と精子を放出します。ハタやタイのような種は、月が正確な位相にきた時に、産卵のために特定の場所に大きな群れをなします。ブダイの仲間は、夕暮れ近くになると産卵のために集まり捕食を避けるために、同じ種の他の魚たちと同時に大量の卵と精子を放出します。

大きな群れを作って何万もの卵を放出することは、卵から孵化する幼魚の生存率を上げることにもつながります。何匹かのラッキーなこのギンガメアジもまた成長し、同じサイクルを繰り返していくのです


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

いつ、どこで産卵を好むかは生息する環境の状態により異なります。

例えばハナミノカサゴは、卵をより分散するために流れが強い時を狙います。そうすることにより、卵の分布範囲が広がり子孫の繁栄につながると考えられているようです。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Rosenberg

ハナミノカサゴとは対照的で、スズメダイやモンガラカワハギ、クマノミ、ハゼ、ギンポのように小さな種は海底に卵を産みつけます。(一部は事前に巣を作る種もいます)そして、卵が孵化するまでの数日間は熱心に面倒をみながら卵を保護します。卵が孵化すると稚魚たちは潮の流れにのり、自らの人生を歩んでいくのです。

サンゴ礁に住む魚たちで巣を作る種は稀ですが、そんな魚たちを観察してみると藻類や小石の破片などをどかしてキレイにしたり、一生懸命に巣を守ったりととても興味深い行動を見ることができます。そして彼らもまた卵が孵化するまで、巣穴を守り卵の面倒をちゃんと見るのです!


写真提供:ワカトビスタッフ Guy Chaumette, Liquid Motion Film, www.liquidmotionfilm.com

オスのクマノミや数種類のスズメダイは、ホストであるイソギンチャクの近くに巣を作ります。メスは卵を産むとすぐその場から去り、オスが卵を受精させるためにやって来ます。そして、オスがその卵の面倒を見るので“ミスター・ママ”となり、自分のヒレをなびかせ新しい水と酸素を送り込んだりして、一日中一生懸命面倒をみます。また、巣の汚染を避けるために死んでしまった卵の除去をして、卵があるエリアをキレイに保つのもオスの仕事です。


写真提供:ワカトビゲスト Rob Darmanin

ピグミーシーホースを含むタツノオトシゴの仲間は、ペアになるとオスが主導権を握るようです。というのも、オスのピグミーシーホースが妊娠し出産するからです!

オスが妊娠することにより、交尾の行動も逆転することになります→メスが未受精卵をオスのお腹の育児嚢に移すと卵の外殻が壊れ、卵の周りに細胞が集まってきます。受精後、ピグミーシーホースの赤ちゃんの準備が整うまで、オスは環境を整えます。受精してから約11日後、一度の出産でおよそ6匹から15匹の赤ちゃんを産みます!


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith, www.oceanrealmimages.com

卵を守りやっと孵化したとしても、稚魚たちが立派な成魚になるまでには相当な時間を要します。

小さな稚魚たちが海流に流されながら成長していく課程では、他の海洋動物のいいカモになってしまう確率が非常に高く、稚魚の死亡率の一番の原因とされています。そのため、補食されるのを避けながら成長していける場所を見つけることがとても重要となります。


写真提供:ワカトビゲスト Steven Reinemund & Cristina Mendoza

生息地の他に、浅瀬にあるラグーン内は栄養素が豊富なため幼魚が成長していくのにとても適した場所でもあります。十分な栄養を取ることは彼らの成長に直接影響を与えるため、生存していくためには必要不可欠です。また、小さな魚が早く大きくなることにより、捕食者から逃れられるチャンスも高くなるのです!

そのため私たち人間は、幼魚たちが捕食者から隠れられ栄養素が豊富なマングローフや海草・海藻が密集するエリア、浅瀬にあるラグーンなどの環境を保護していくことがとても重要視しされており、絶滅危惧種に指定されている生物の保護にもつながると考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Adam Middlemass

幼魚たちがサンゴ礁に落ち着くと、一部の幼魚は嗅覚と聴覚を使い、同じ種の個体が住んでいる場所を見つけ出します。仲間を見つけることにより、その場所は環境がよく、その種に合った食物が得られることを証明していることにもなります。それと同時に、同じ場所で生活していくにあたり競争関係になることも意味しています。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith, www.oceanrealmimages.com

同じ種なのにも関わらず幼魚と成魚の色や模様の違いには、いつも驚かされます!

ほとんどの魚が最終的な姿になるまで、成長していく過程で色や模様を変えていきます。ダイバーに大人気のこの可愛いミナミハコフグの幼魚が、成魚になるとどんな感じになるのかご存知ですか?


写真提供:ワカトビゲスト Rob Darmanin

いくつかの種の幼魚は外敵から身を隠すよりも、味方の振りをした方が良いことを知っています!

実際に彼らは明るい青色をまとい、捕食者に提供できるサービスがあることをアピールしています。一般的に“クリーナーブルー”と呼ばれている青い波模様は、クリーニングフィッシュであることを示していて、魚たちはこの色をきちんと識別することができるそうです。クリーニングサービスを提供することで、食べる方と食べられる方の関係をなくすこともできるのです。ホンソメワケベラが完全に成長し、被害を受けにくくなる頃には、幼魚の時にあったクリーナーブルーの青色は消えてしまうのです。

もちろんどんなルールにも例外があるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Dieter Freundlieb

おとなしそうだけど、本当は・・・

2013年1月4日(金)

海が好きな人にとっては、穏やかさと静けさを持つ海は美しい別世界のようかもしれませんが、そこに住むたくさんの生物にとっては、 天候や潮の流れなどにより急に変化してしまう厳しい環境もあります。食べる物を探したり、安全な場所を確保して外敵に備えたりと海に住む生物たちは毎日大忙しです!

危険に直面するたび、それまで以上に警戒するようになり、生き残るための新たな方法を生みだしていく生物たちに注目してみましょう!!

海が好きな人にとっては、穏やかさと静けさを持つ海は美しい別世界のようかもしれませんが、そこに住むたくさんの生物にとっては、 天候や潮の流れなどにより急に変化してしまう厳しい環境もあります。食べる物を探したり、安全な場所を確保して外敵に備えたりと海に住む生物たちは毎日大忙しです!

危険に直面するたび、それまで以上に警戒するようになり、生き残るための新たな方法を生みだしていく生物たちに注目してみましょう!!


写真提供:ワカトビゲストSteve Miller

生き残るために海の生物たちは、捕食されないための方法や自分自身はもちろん仲間や幼魚を守るために行動パターンを変えたり、巣を作ったり、テリトリーを持つ魚などたくさんの異なるテクニックを持っています。


写真提供:ワカトビゲストClaus Meyer

いくつかのウミウシは、身を守るために化学物質を作り出すということはご存知でしたか?!

その一例が、この美しいゾウゲイロウミウシ (Hypselodoris bullocki) で、食べてもとても苦く美味しくないという事を捕食者に覚えさせたのか、誰からも見向きされません!

生物学者たちは、ウミウシが作り出す天然の毒素はサンゴ礁の無脊椎動物から取り入れた物だと考えており、将来の医学に活用できないものかと研究を続けているそうです。


写真提供:ワカトビゲストEric Cheng

フグの仲間も致命的な毒を持ち、防御に使っています。

基本的にフグは、危険が迫ると体を風船のように膨張させ、実際よりも大きく見せることにより捕食者を思いとどまらせます。見かけは美味しそうに見えるかもしれませんが、膨らんでいない場合でも全身に棘を持っているため食べるのに苦労しそうです。しかし、そのような警告を無視した空腹に耐えきれなかった魚が、好運にも?フグが膨らむ前に飲み込んだりするとテトロドキシンという毒が胃の中で広がり、結局は死に至ることになってしますのです。

この神経系の毒は、主に卵巣と肝臓に含まれていますが、腸や皮膚、筋肉にも微量に存在します。サメなどの大型の魚には命に影響はありませんが、私達人間は死に至ることもあります。フグは泳ぐのが遅くおとなしそうに見えますが、その性質を補うために神経毒や棘だけではなく、時には攻撃してくる相手に噛み付くこともあり、噛み付かれた魚は毒が体にまわり死に至ることもあるのです!


写真提供:ワカトビゲストMarina and Victor Zaslavsky

ハナミノカサゴがヒレを広げてホバーリングする姿は美しいものですが、背びれに強い毒を持っているので危険な魚でもあります。鮮やかな色合いは、強い毒棘を持っていることを警告しています。

ハナミノカサゴは、オニカサゴなどと同じフサカサゴ科の魚です。この科の魚には、カムフラージュが上手な種もいますが、一つだけ共通している事は多かれ少なかれ毒を持っているという事です。


写真提供:ワカトビゲストWayne MacWilliams

ミノカサゴの様にオニカサゴもまた毒棘を持っているのですが、オニカサゴは背ビレに毒素の含まれた粘液で覆われた鋭い棘を持っていて、上からの攻撃に備えています。これに加え、外敵から身を守るために周囲にカムフラージュする技も持っています。そして獲物が近づいてくると、オニカサゴは口と鰓を開け水と獲物を一気に飲み込みこんでしまうのです!


写真提供:ワカトビゲストWayne MacWilliams

ミノカサゴとオニカサゴの親戚のようなオニダルマオコゼもまた毒を持っていますが、オニダルマオコゼは攻撃された場合にのみ、その毒を使います。

石のように見えるオニダルマオコゼを何も知らない人が浅瀬で踏んでしまい、被害に遭うケースも少なくありません。オニダルマオコゼは背ビレの棘に猛毒を持ち、脅されたり邪魔されたりした時に神経毒が分泌されるので、浅瀬で手や膝をつくときには十分注意が必要です!


写真提供:ワカトビゲストGeert Vercauteren

リーフスティングレイなどのエイの仲間は、身を守るための長い尾を持っています。この尾には、毒の含まれる棘がある事は皆さんもご存知だとは思いますが、エイがこの棘を使うのは身を守るための最終手段という事はご存知でしたか?

相手が近くに来すぎたり、胸ビレに触れたり、危険を感じたりすると尾が無意識のうちに反応し、棘に毒を流し込み攻撃する仕組みになっています。いくつかの例では、その棘を切り離す事ができ、傷口にはまり抜くのに苦労したというケースもあったようです。エイは壊れた棘を速やかに再生する事ができるようですが、刺された人もエイと同じくらい可哀想ですよね?ちなみに、この棘は骨状軟骨物質で作られているため、攻撃してくる魚や人間の皮膚を貫通することができ、毒を含んだ粘液で覆われています。


写真提供:ワカトビゲストClaude & Lolita Voirol

ワカトビのサンゴ礁は種類が豊富なため、とても色鮮やかでお花畑のようです。しかし、間違った場所に手を着くと何かに刺されてしまい、すぐに触ってはいけない物だったということに気が付かされます。

ハネガヤやクラゲ、サンゴ、イソギンチャクなどの刺胞動物は、身を守るための刺胞毒を持っています。


写真提供:ワカトビゲストTom Reynolds

サンゴ礁に住む魚たちは、地球上で最も細密に作られた動物の一つだと思いませんか? しかし、そのきらびやかな装いは見せるためのものではなく、他の動物や生息している周囲に似せていたり、有毒であることを知らせる警告のための色であったりします。幼魚の時には、同じ種の成魚に襲われないようにするため全く違った色や模様を持つ魚も少なくありません。


写真提供:ワカトビゲストLisa Collins

シマキンチャクフグは、自分自身を主張し目立つ色合いをしていますが、捕食者は非常に有毒である事を知っているため、近くにいても決して襲うことはありません。面白いことにノコギリハギはこのアイディアが気に入ったのか、色合いだけではなく行動パターンも真似て、シマキンチャクフグそのものの様に装っているので、誰に襲われる心配も無く過ごしているのです!

本当にそっくりなこの魚を識別するポイントは、背ビレにあることをご存知でしたか?本物のフグの方は、背骨の後方に小さな背ビレを持っているのに対し、偽物の方はカワハギ科特有の幅広い背ビレと臀ビレを持っているので、ここに注目してみると簡単に識別することができますよ。


写真提供:ワカトビゲストBo Harper

サンゴ礁に住む一部の生物は、身を守るための棘や毒、化学物質などを備えている生物もいれば、硬い骨格や殻を持つもの、または警告するための派手な色や模様をしていて捕食者から食べられる恐れのない生物もいたりで、本当に様々です。


写真提供:ワカトビゲストDanilo Trinchao Pires Rios

甲殻類は、柔らかい体を持っているため丈夫な殻を背負っています。襲われた時は、中に隠れることで身を守ります。丈夫な殻が彼らの城となるのです!

実は、その城の奪い合いがヤドカリたちの中では頻繁に行われており、良い貝殻を見つけることは容易いことではありません。海に遊びに行った時などは、ヤドカリたちの大切な住み家になる貝殻を、無闇に収集しないようにしてくださいね!


写真提供:ワカトビゲストAdam Wandt

サンゴ礁に生息する生物たちは、身を守るために捕食者に対応するための方法や幼魚や仲間を守る方法、自分たちのテリトリーや巣穴を持つ種など、様々なテクニックを生み出しました。これらの特殊な防御方法をまだ持っていないいくつかの生物は、他の種と巧妙なリレーションシップを作るか、他の種と一緒に生活しながら学んでいく必要があります。

ウミシダをよく見てみると、カクレエビの仲間やウミシダウバウオ、コマチコシオリエビなどウミシダ類に共生する生物を見つけることができます。ウミシダは中央の上面部分に口を持ち、U字型の腸と肛門が口の隣にあり、粘着性のある羽根のような腕の部分で水中を漂う小さな粒子を捕らえては口へと運んでいきます


写真提供:ワカトビゲスト J Watt

ムチカラマツやネジレカラマツなどに共生するムチカラマツエビのように、何かに共生する生物は、ホストと似たような色合いをしていることがほとんどです。

このムチカラマツエビは1cm程の大きさで、生息するムチカラマツの色により、黄色、オレンジ、緑色とカラーバリエーションも豊富です。


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

そして最後に忘れてはいけない、イソギンチャクに住むみんなの人気者クマノミについてです。(写真:セジロクマノミ)

イソギンチャクの根元は、自らの触手に刺されないよう粘液で覆われているという事をご存知でしたか?クマノミなどのイソギンチャクを隠れ場所にしている生物たちもまた触手から保護するために繰り返しその粘液を体に塗っているのです!

このように、サンゴ礁に住む生物たちは様々な方法で身を守り、食うか食われるかの競争の激しい世界で生き抜くすべを見出していくのです。


写真提供:ワカトビゲストWarren Baverstock, verstodigital.com

ワカトビダイブリゾートの日本語のウェブサイトは、こちらからご覧いただけます。

http://japan.wakatobi.com/home_jp.php


振り返れば奴がいる?

2012年12月25日(火)

水中の世界では、いつ遭遇できるか分からない生物がたくさんいるからこそ、会えた時の感動は倍増し、忘れられない瞬間や思い出となります。だから、ダイビングはやめられない!とい方も多いはずです。

貴重なチャンスを逃さないためにも、目の前だけではなく、上や横そして、たまには振り返って後もチェックしないといけませんよね!?

Wakatobi で生き生きとしたサンゴ礁に住む、カラフルな魚たちや小さな生物たちをダイビングやスノーケル中に見つけると、もっともっと色々な生物が見たくてたまらくなってしまいますよね?

泳いでいると、どうしてもサンゴ礁の広がるリーフにばかり集中しがちですが、そんな私達を尻目に、一体どれだけの生物が横を通り過ぎて行くのか、不思議に思った事はありませんか?もしかしたら魚たちが、あなたの方を見ているかもしれませんよ!


写真提供:ワカトビゲスト  Wayne MacWilliams

魚たちが泳ぎ回る水中は三次元の世界なので、周囲でどんなことが起きているのか、時には感覚を研ぎ澄ます必要があります。



写真提供:ワカトビゲスト  Steve Lock

その良い例がこちらです!

少し前の出来事なのですが、リーフに沿ってドリフトダイブしていると、ダイバーの後方から姿を現したのは・・・何と!ジンベイザメではありませんか!!

その巨大な訪問者にさえ、最初は多くのダイバーが気付きませんでしたが、フレンドリーなジンベイザメと一緒に泳ぐことができ、みんな興奮していました!


写真提供:ワカトビゲスト  Marina Navarrete

世界最大のサメであるジンベイザメは、60万年前から地球に生息していると考えられています。大きさは12メートルに達することもあり、間違いなく世界最大の魚類です!

このような立派なジンベイザメと泳ぐ事は、ダイバーの夢でもあります。サメと言うと怖いイメージですが、ジンベイザメは大きな口を開けて、プランクトンを吸い込んで捕食している穏やかなサメで、寿命は約70年とされています。


写真提供:ワカトビゲスト  Kirk Stolzenburg

ワカトビで小さな生物の行動を観察していると、完全に魅了させられてしまいます!

外見がオラウータンのような、オラウータンクラブをよく観察してみると・・・毛むくじゃらの腕でお腹をかく様子はまさに、ジャングルに住むオラウータンにそっくりです!


写真提供:ワカトビゲスト  Steve Rosenberg

ラウータンクラブを観察しているダイバーたちのすぐ後では、カイメンをばくばく食べているタイマイに、まだ誰も気付いていません:)

ワカトビのダイブサイトでよく見られるタイマイは、くちばしのように尖った口に細長い頭、そして甲羅の縁がギザギザしているのが大きな特徴です。サンゴ礁にあるくぼみやオーバーハングにある大好物のカイメンや無脊椎動物にリーチしやすそうですよね。

ワカトビのように豊かなサンゴ礁が広がる海には、巨大なカイメンもたくさんあります。きっとウミガメたちも、この美しい海を泳ぎ回れる事を幸せに思っているはずです!


写真提供:ワカトビゲスト  Rodger Klein

ウミガメは、海の中でも古い生き物のひとつです。特に水中での生活に適応したウミガメたちは、恐竜がいた時代までさかのぼり、何百万年も前から生存していた事が分かっています。でも、その頃はまだ地上で生活していたようです。

卵から孵化し、砂を一生懸命かいて地上へ上がってくると、一目散に海へと向かっていきます。今日では ウミガメの全て7種が、世界中で絶滅または絶滅の危機に瀕しているとされています。また、卵を狙う捕食者だけではなく、次の世代を残すために岸に上がらなくてはならないメスを狙う捕食者もいるため、一番弱い立場にいるのがメスのウミガメのようです。


写真提供:ワカトビゲスト  Paula Butler

タイマイがカイメンを食べている頃、浅瀬ではバラクーダの群れが渦を巻いています! ダイバーはまだオラウータンクラブを観察しています・・・そうこうしているうちに、バラクーダの群れはリーフから遠ざかって行ってしまうのでした。みんな、見過ごしちゃいましたね:)

バラクーダは、海の捕食者として非常に効率的な体付きをしています。鋭い視力に強力な顎、そして素早い身のこなし (獲物を捕らえるときには、毎時40km以上のスピードがだせるようです) ハンティングにはもってこいです!そして彼らは、食物連鎖の一番上に位置する生物でもあるのです。

バラクーダがボラやイサキ、イトヨリダイなどの小さい魚を捕まえる時は、ストーカーのごとく辛抱強く後を付いて行き決定的瞬間をひたすら待つそうです。時には大きな魚を襲うこともあり、強力な顎を使って半分に齧ってしまうのです!


写真提供:ワカトビゲスト  Mark Snyder

‘頻繁に周囲を確認しなきゃ!’と分かってはいるものの、どうしても”小さい生物”に目がいってしまう・・・そんな方も多いはずです!大物もいいですが、こんな可愛いマクロ生物も見逃したくないですもんね!?

ワカトビで人気者のピグミーシーホースを見つけるのは簡単ではありませんが、一度目にすると、どうしてたくさんのダイバーが見たがるのかが分かるはずです!流れの中でも中性浮力がきちんととれるダイバーは、ウミウチワの周りを泳ぐ姿や求愛や交尾シーン、何かを食べている様子など、タンクのエアーが続く限りこの小さなピグミーシーホースを観察してみたいと思っているはずです。そんな、1センチにも満たないピグミーシーホースの驚くべき行動を目にするには、いい視力または虫眼鏡が必要ですね:)


写真提供:ワカトビゲスト  Richard Smith, oceanrealmimages.com

レアな生物を自分で見つけられた時は、本当に嬉しいものですよね!?

ある日、ワカトビのゲストDenise McCauleyさんが後を振り返ってみると、ステルス戦闘機のようなシルエットが近づいて来たので、すかさずシャッターを切ったそうです。


真提供:ワカトビゲスト  Denise McCauley

ダイビング中にどんな生物に遭遇できるかという大きな期待が、
巧妙にカムフラージュしたオニダルマオコゼなどの生物を見つけ出そうと、サンゴ礁の隅から隅まで覗き込みダイバーは一生懸命です!

このように、キレイな青色のハナヒゲウツボが穴から体を出し、ポーズしてくれると本当に嬉しいものです!


写真提供:ワカトビゲスト  Walt Stearns

大きな音と泡を出している‘大きくて変な魚’は何をしているのかと、好奇心旺盛なミナミギンポが穴から顔を出しています。

幼魚時はクリーナーフィッシュに擬態しているミナミギンポは、きっとその‘大きな魚’がキレイにしてもらいたいのか様子を見ているのかもしれません。


写真提供:ワカトビゲスト  Steve Rosenberg

ダイバーのすぐ後で、ヒメジが群れをなしています。小さなギンポより何十倍も大きいのに臆病なのか群れで円を描くように泳いでいます。


写真提供:ワカトビゲスト  Steve Lock

サンゴ礁を泳いでいると、イソギンチャクの中でクマノミとは違った動きをする‘何か’に気が付くはずです。

主にハダゴイソギンチャクに生息するアカホシカニダマシは、プランクトンなどをキャッチしては、口に運んでいきます。


写真提供:ワカトビゲスト  Koichiro Mine

アカホシカニダマシを観察していると、セジロクマノミの成魚はダイバーから幼魚を守るために、勢いよくダイバーの目の前を泳ぎに来ます。

ひとつの小さな場所で様々な事が起きているのに見入っている頃、再びダイバーのすぐ後では、あの魚が見つけてもらうのを待っているかもしれません・・・。


写真提供:ワカトビゲスト  Warren Baverstock, verstodigital.com

一本のダイビングが終わりに近づいてくると、残圧が少ない何人かのダイバーは浮上していきました。もう少しだけ潜っていようと考えていた二人のダイバーの目の前に現れたのは・・・魚をくわえたコブシメです!何というパーフェクトなタイミングなのでしょう!

タコやイカのように色や模様、質感を瞬時に変えられ、周囲に溶け込めるコブシメは、”海のカメレオン”みたいです。コミュニケーションをとる時や求愛行動の時に、体色を変化させたりします。


写真提供:ワカトビゲスト  Larry Abbott

水平線の向こうに太陽が沈んでいく頃になっても、その日に偶然、遭遇できたジンベイザメのことを思い出すと、興奮で胸がいっぱいです!!

そうなのです!たまには、後を振り返ったり、上を見たりして周囲を見渡してみるとラッキーなことがあるのです!


写真提供:ワカトビゲスト  Kirk Stolzenburg

今日もまた、充実した一日をワカトビで過ごす事が出来ました! そんな日は、美しい夕日を見ながらジェッティバーで乾杯です!!


写真提供:ワカトビゲスト  Didi Lotze

海洋生物学者がパラダイスにやって来た!

2012年12月3日(月)

海洋生物学者であり、水中写真に情熱を注ぐリチャード・スミス氏は、
あまり知られていないピグミーシーホースの生態と保護についての研究を重ね、最近博士課程を修了しました。ほとんどのリサーチは、ここワカトビで行われたんですよ!

今回はそのリチャードさんが、今年の9月に訪れたワカトビのダイブクルーズ船 ”ペラジアン号” で撮影した、お気に入りの写真にコメントを添えて届けてくれました!


世界で最もサンゴが密集しているとされるコーラルトライアングルのほぼ中心に位置するワカトビダイブリゾートは、私の好きな場所の一つです。

素晴らしい事にこのリゾートは、地域住民とともにサンゴ礁を守るためにとても精力的です。そのため、ここでの生物の多様性は他の場所に負けないくらい本当に豊富です! コーラルトライアングル内の他のエリアでは、残念な事に今でもサンゴにダメージを与えてしまう漁法を続けていたり、安易に船の錨を落としてしまったり、生活排水などによる汚染などにより深刻な被害を受けている所も少なくありません。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

Wakatobiのダイビング面で素晴らしいところは、サンゴ礁に住む生物をゲストに見せる時にそれぞれのダイブガイドが、ダメージを与えないようとても気をつけているところです。悲しい事に他の多くのエリアでは、ダイバーのお手本になるべきガイドが生物に触れたり動かしたり、数センチに満たない小さな生物を突っついたりと、とても見ていられません。

私のピグミーシーホースの研究からも証明することができるように、私達が水中で見る生物の多くは非常にデリケートで、ダイバーによりネガティブな影響を受ける場合もあります。幸いにも、ワカトビでは最高のダイビングホリデーになるようスタッフ一同尽くすとともに、訪れるダイバーに生物のことをより理解してもらえるよう頻繁にプレゼンテーションなどを行い、こういった生物への影響を最小限に抑えるようにしているのです!


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

太陽が昇り始める1本目のダイビングで、ツバメウオの群れに逢う事が出来ました。

アカククリが幼魚の時は、毒を持つヒラムシに姿を見せていたり、ナンヨウツバメウオの幼魚は、姿を枯れ葉に似せていたりしますが、この写真の種は、幼魚と成魚がとてもよく似ています。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ピグミーシーホースの生態と保護について焦点を当てた博士課程の研究が、今年に入って全て終了しました。この研究を始める一つのきっかけとして、このような小さな魚の世界を、皆様にも見ていただけたらという思いがありました。

全てのタツノオトシゴはオスが妊娠するように、ピグミーシーホースもオスが妊娠します。そして11日から12日すると、小さいながらも既にしっかりとした形を持つ6匹から12匹の赤ちゃんを産みます。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

さまざまな種類のカイメンが生息するワカトビのエリアでは、絵になるカイメンがたくさんあります。

胃腔と呼ばれるカイメンの内側の空洞部には、鞭毛をそなえた襟細胞が多数あり、この鞭毛によって小孔から大孔への水の循環を引き起こしています。中に運ばれた水はフィルターを通じ、栄養のある粒子と酵素とに分けられた後、大孔と呼ばれる開口部から水を排出しています。最近では様々な有機化合物がカイメンから多数発見されていて、 抗 HIV 薬として用いられている薬と類似した構造を持っていたり、心臓病や関節炎などに有効である構造を持っていたりするため、医薬品の候補として期待されています。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ワカトビに広がるソフトコーラルやカイメン、ハードコーラルなどのカラフルなサンゴ礁は、私達ダイバーを虜にします。

1本のダイビングが70分と長めにとってあるだけではなく、浅瀬にも本当に様々な生物が生息しているので、フォトグラファーもゆっくり写真を撮ることができます。この写真は、栄養豊かな水が流れる水深6メートルのところで撮影した一枚です。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.co

今回訪れたペラジアンクルーズで見つけた、ウミウチワではなくムチヤギに生息するデニースピグミーシーホースです! この例は大変珍しく、私もまだ2回しか見たことがありません!(ちなみに初めて見たのもワカトビでした!!)

ムリチェラというヤギ科のウミウチワにしか生息しないバーギバンティピグミーシーホースとは異なり、私はこれまでに9種類の違うタイプのウミウチワとムチヤギに生息するデニースピグミーシーホースを記録しています。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

7種類のピグミーシーホースが存在することをご存知でしたか? そのうち、4種類がワカトビのリーフで見ることが出来るんですよ!

バーギバンティとデニースピグミーシーホースの2種類がヤギ類に生息し、ホワイトピグミーシーホースとブラウンピグミーシーホースはハリメーダという海藻の周辺に生息しています。写真のホワイトピグミーシーホースは、ワカトビのエリアで頻繁に目にすることができ、最大で1.6センチほどです。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ウミウシとひと言でいっても、ツノザヤウミウシのようなのもいて様々な形と色のものに別れます。ワカトビのエリアでもいろいろなウミウシが見られますが、ワカトビのガイドですら初めて見たという種が発見される事も珍しくはありません。

フジタウミウシ科の種は、先端部分が黄色い突起状のものがいくつか半透明の体から出ているのが特徴です


写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

イソコンペイトウガニは、暗くなるとトゲトサカの枝の間を動き回るので意外と簡単に撮影することができます。

このカニの擬態は素晴らしいもので、時にはポリプを切り取って自分の殻に植え付けたりしている個体もいるほどです!このような生物を見つけるには、ガイドの鋭い目が必要ですね。


写真提供コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ナイトダイビング中に、とても運が良いことに小さなカニ(トサカガザミの仲間)が、ちょうど殻を脱いでいる瞬間をおさえることが出来ました!

甲殻類は成長していく過程で、何度か古い殻を捨て、新しい殻がまだ柔らかい時に少しずつ大きく成長していくのです。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ゼニアソフトコーラルに隠れた生物を見つけるには、ナイトダイブに行った時が最適です。そこには、エビやカニ類、ウミウシ、カワハギなど様々な小さな生物が、外敵に見つからないようにカムフラージュしながら身を潜めています。

このサンゴを、視界の狭いナイトダイブ中に探すことは簡単ではありませんが、探してみる価値はあるはずです。また、このサンゴは細胞内に微細藻類が含まれているため、太陽の光を必要とします。そのため、多くは浅瀬で見られる傾向にあります。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

マックダイビングをするパサルワジョという所では、このような小さなカワハギもたくさん見ることができます。

多くの生物にするように、落ち着いてゆっくりとアプローチすると十分に近づいて写真を撮ることができます。カワハギの仲間は、色や質感を変えることができる魚のひとつでもあります。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

ペラジアンクルーズで訪れた、ブトン島のパサルワジョという湾内でやったマックダイビングは本当に楽しかったです!

私達はタツノオトシゴやカエルアンコウ、カミソリウオ、ニシキフウライウオなど本当にたくさんの生物を見ましたが、このキレイな緑色のサンゴに乗るハゼが私の目に留まりました。

マックダイビングとは、砂地やガレ場に隠れている一風変わった生物を探す少し変わったタイプのダイビングですが、そんな生物たちを自分で見つけ始めると、どんどん夢中になってしまうダイビングでもあります!私にとってマックダイビングとは、宝探しのようで非常に潜りがいのあるダイビングです!


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

野に咲く美しい花のように、自然界には素晴らしい色や模様を持った生物がたくさん存在し、私達の心を優しい気持ちにしてくれます。この写真のような環形動物のカンザシゴガイの仲間は、美しいだけではなく実用的な機能を持っているというから、さらに驚きです!

羽根のような形をしている所が、鰓冠と呼ばれるエラで水中を漂うプランクトンや有機物を捕っては口へと運んでいきます。このエラには水の動きを感知し、身を守るための二次的な機能も持っています。イバラカンザシなどと同じで、近づきすぎると穴の中に隠れてしまうので、ゆっくりアプローチするようにしましょう。


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ウミウシは水中の化学物質を検出し、食料源に辿り着くために2本の触覚を使っています。

このウミウシ(Chromodoris reticulata)は、体を左右に動かしたり頭を上下に揺らしたりして、美味しい匂いの発生源を突き止めようとしているんだと思います。


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Chromodoris leopardus は、パサルワジョの湾内では比較的珍しいウミウシのようです。

ウミウシは体の外にある鰓を通して酸素を吸収し、触覚の周りに新鮮な水の流れを作るようにしているようです。


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

私は、これまでにたくさんの場所でニシキテグリの交尾シーンを観察してきましたが、ペラジアン号のダイブサイト ”マジック・ピア” が今まで見てきた中で最高です!!

それぞれのダイバーが独自の場所を確保できるくらい、本当にたくさんのニシキテグリがいました。私は、一匹の大きなオスと3匹のメスの求愛行動をしばらくの間、観察していました。いつものように、オスとメスのペアが一緒に浮上していき、精子と卵を放っていきます。

この写真には、待ちきれなかったのか2匹のメスが同時に浮上し、3匹でフィニッシュをむかえることとなった稀なケースをとらえることができました!


コメント&写真提供: © Richard Smith, oceanrealmimages.com

リチャード・スミス氏は海洋生物学者、そしてフリーの水中フォトグラファー兼ライターです。彼は、ピグミーシーホースの生態と保護についての研究を重ね、最近博士課程を修了したばかりです。

海洋環境に関する知識と素晴らしい写真を撮るためのユニークな目、そして確かなスキルを持つリチャードさんは、スキューバダイビングとマリンライフに主な焦点をあて、世界各地の出版物に定期的に記事を載せています。

’ Dr リッチ ’ は、東南アジアのコーラルトライアングル内で多くの時間を費やし、海洋生物についてのプレゼンテーションを各地で行ったり、環境に配慮したフォトテクニックを教えたりするツアーを実施しています。

詳しい情報は、こちらからご覧ください: OceanRealmImages.com



リチャード・スミス氏とペラジアンクルーズを一緒に過ごした、ゲストからのコメントをいくつか紹介しましょう。

「ペラジアン号は、ファーストクラスのクルーズとダイビングを提供してくれました。美味しい食事に、フレンドリーなクルーと知識豊富なダイブガイド、そして最高のサービスとダイビングでした。私は、これまでにリゾートを2度訪れたことがありますが、その時の滞在も素晴らしかったです。今回は、クルーズ船ペラジアン号の方に来てみましたが、全ての面において、私の期待を裏切りませんでした!」
Greg Clinton


写真提供: © Didi Lotze

「ペラジアン号を体験した後では、どこのダイブクルーズに乗ったとしても、私の期待が高すぎてしまうと思うので、きっと他の船で最高の時間を過ごそうと思っても不可能だと思います。ワカトビダイブリゾートではヴィラに滞在し、その後はペラジアン号のマスターキャビンだったので、これ以上のものはないですよね!」Fusako Hara


写真提供: © Didi Lotze

「ゲスト数が10名までなので、すぐにフレンドリーになれ、のんびりとしたタイムスケジュールで過ごせました。ほとんど壊れていないソフト&ハードコーラルの中で、マクロ系が好みの方におすすめします!」 Toshitaka Tani



「ペラジアンクルーズは、さまざまな日程とルートを用意しているので、リゾート周辺のエリアを完全にカバーできますよ。」Richard Smith



ペラジアンクルーズについての日本語のホームページへは、こちらからご覧いただけます:http://pelagian.wakatobi.com/home_jp.php



日が昇り、そして沈む頃・・・

2012年11月27日(火)

ワカトビのゲスト、Allan Saben氏とErik Schlögl氏が小さなパラダイス“ワカトビ”で過ごした素晴らしい日々をシェアしてくれました。

目の前には美しい海が広がり、新しい一日が始まります! 太陽がゆっくり昇っていきます・・・サンゴ礁では、夜行性の生物たちは寝床につき、他の生物がゆっくりと目を覚まし始める、穏やかな時間が流れる素敵な時です。

日が上がるとともにワカトビのゲスト、エリックは流れにのって緩やかに揺れる鮮やかなソフトコーラルを写真におさめるべく、出かけて行くのでした。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

ブダイの仲間は、夜になると隠れ場所を探して全身を保護粘膜で覆い眠りにつきます。そして日が昇ると、大好物の藻類を食べにサンゴ礁に出かけて行くのです。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

エスカと呼ばれる疑似餌を振りながら、朝食を狙うクマドリカエルアンコウ。周囲に溶け込み上手に隠れていましたが、エリックは上手に撮っていますね!パッと見は、ただのカイメンのようにも見えるので完璧なカムフラージュ術ですね。

カエルアンコウはカラーバリエーションがとても豊富な魚で、種ごとに異なるだけではなく、同じ種でも様々な色に分かれます。表皮の質感は、滑らかなものからでこぼこのもの、カイメンのようなシミをもつものもいます。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

太陽が空高く上がる頃、エサを探し求めサンゴ礁を泳ぎ回るハナミノカサゴをエリックは見つけました。よく見かける魚ですが、フォトグラファーにはいつも人気の被写体です。

同じフサカサゴ科の仲間ですが、派手なハナミノカサゴと地味でカムフラージュが上手なオニカサゴは、外見こそ大分違いますが多かれ少なかれ毒を持っているという、共通点が一つだけあります。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

日差しが強くなってくると、光が苦手なサビウツボは暗い穴に帰り、夜になるのを待ちます。そしてまた暗くなると、狩りをし始めるのです。

暗いオーバーハングにいたウツボでしたが、エリックは上手に撮影しています。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

その頃、アランさんはオトヒメウミウシ (Chromodoris Kunei) がゆっくり卵を生んでいる姿を捕らえていました!

一言でウミウシと言っても、いろんな色や形をした3,000種以上のウミウシが識別されており、現在でも新しいウミウシが毎日識別されているそうです!リボンの様な卵も、種に応じてさまざまなサイズ、形状、色に別れますが、通常食料源の近くに並べてあります。

大きさはわずか数ミリから5センチほどのものがほとんどで、多くは熱帯海域でよく見られますが、世界のどこの海にも生息が確認されています。


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

アランさんが撮影したとても鮮やな写真の一枚です。

よくハゼ科とカエルウオなどのイソギンポ科を混同してしまいがちですが、ハゼ科は魚類の中で一番大きいグループで、世界で2,000種類以上のハゼが識別されています。

カメやサメなどの大型生物に吸着しているコバンザメが持つ吸盤状で、小判型に変形した背ビレと同じように、多くのハゼ科も吸盤状になっている腹ビレを持ち、石や岩にくっついている事が最も特徴的な点です。

このように半透明な体を持つハゼは、内臓や目のちょうど上にある脳などが透けて見えます!



写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

アランさんがナイトダイブに出かけ撮影した、美しいイソギンチャク (Pseudocorynactis anemones) のショットがこちらです!


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

真昼の太陽の下、サンゴ礁は強い日差しに照らされカラフルに輝いて見えます。こんな時は、活気に満ちた生物を撮るのに最も相応しい時間と思いがちですが、実はほとんどの生物は強い光が苦手なため隠れてしまっているのです。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

私達の目には、とてもカラフルに見えるモンガラカワハギですが、迷彩模様の軍服を着た兵士やジャングルに住むヘビのように、水中では敵も見逃してしまうような、とても区別がつきにくい模様なのです!


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

このように大きくてカラフルなウミウチワが生息する海は、残念ながら少なくなってきてしまいましたが、ワカトビの海域には今でも、多種多様で巨大なウミウチワがたくさんあります。

小さな生物の住み家でもあるウミウチワは、非常にデリケートなため、誤ってフィンで蹴ってしまったり、ゲージを引っ掛けてしまったり、大きいカメラやストロボを押し付ける事により簡単に壊れてしまいます。しかし、中性浮力をきちんととり、慎重にアプローチをするなど、私たちダイバー一人ひとりが気をつける事により、この美しい海をいつまでも守っていけるのです!



写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

ウミシダやウミウチワ、カイメン、海藻、海草など宿主に擬態する生物を見つけるには鋭い目が必要です。(例えば、このカミソリウオのように海草に見事に擬態している生物など。)

擬態上手な魚は、環境にうまくブレンドできる場所を見つけると、そこから動かないことがほとんどです。例え、大きなカメラを持つダイバーが近づいてきても、じっと動かず気付かれていない振りをしているのか、そこから動かない事がほとんどです!


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben


イイジマフクロウニは、棘の先に毒を持っているだけではなく、実は噛むこともできるのです!

ウニは、ヒトデやナマコ、ウミシダ、クモヒトデなどが属する棘皮動物のメンバーです。他の棘皮動物のように、五放射相称性(放射状に5方向に伸びた体)をしていて、透明で粘着性のある”管足”と呼ばれる何百もの小さな足で移動しています。

ウニは、光と化学物質、触感にとても敏感です。目こそありませんが、最近の研究では、体全体が目のような機能をしているかもしれない事を示唆しています。

ウニの棘をかじって壊し、棘が少なくなってくると裏返して内側の肉質部分を食べるゴマモンガラやモンガラカワハギなどのモンガラカワハギ科と大型のベラ科の魚がウニの天敵です。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

同じ頃、アランさんもまたヒトデの写真を撮っていました!

ヒトデの5本の腕には、呼吸、消化、生殖など生きていく上で必要な器官が揃っているのです!


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

ムチカラマツやネジレカラマツは、ウミカラマツ科に属しており、まっすぐなものと、らせん状のものとありますが、今になっても多くの種が識別されていないままで、特定するのが難しいそうです。

短く尖ったポリプを持つウミウチワとは違い、ムチカラマツのポリプは簡単に目にすることが出来ます。いくつかのハゼは、吸盤状の腹ビレを持つためムチカラマツにぴったりとくっつき、触手の間に住んでいます。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

ウミシダは、腕に囲まれた内側の中心部上面に口を持っています。そして、U字型の腸と肛門は口の隣に位置しています。羽根のようで粘着性の粘液で覆われた腕を広げ、 水中を流れるプランクトンをすくい取っては、口へと運んでいきます。

エリックさんは、ウミシダが腕を広げ、緩やかな流れによって運ばれてくるプランクトンを捕らえている所を見事に撮影しています。もし、マクロレンズを使用している場合は、ウミシダカクレエビなどウミシダに住む小さな生物を探してみましょう。



写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlögl

コチの仲間もまた、周囲にマッチしたカモフラージュ模様をしています。コチは、他の魚を食べる肉食で獲物を待ち伏せて狙う魚でもあります。

獲物が標的範囲以内に入るまでじっと動かず待ち、十分近づいた時に口を大きく開け一気に襲いかかり飲み込みます。口に収まるサイズの魚なら、問題なく飲み込めるようです! 私達ダイバーが近づいても、見つかっていないという確信があるのか、じっとしているので写真を撮りやすい魚です。


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

日が沈み始めると、日中活動的だった生物たちは、長い夜を安心して過ごせる穴やサンゴの隙間を探し始めます。穏やかなこの時間帯ですが、ハンティングや求愛、交配、産卵など、魚たちにとって夕暮れ時は意外と忙しい時間帯なのです。


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

夜のなると、ブダイの仲間も寝所に帰っていきます。蚊が多い所では、蚊を避けるための蚊帳を使うように、ブダイたちも外敵や寄生虫から身を避けるために特殊な粘液で全身を包み込むのです!この秘密兵器でもある粘液は口から出す事ができ、外敵に悟られないような特別な匂いがあるようです。

またこの粘液の膜は、万が一ウツボなどに見つかってしまった場合に、素早く逃亡できるよう、早期警戒システムとしても機能しているそうです!


写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

アランさんは、オーストラリアのシドニーで特殊な自動車の付属品を扱う会社の取締役を勤めています。

彼は、一年間一生懸命働いた自分へのご褒美に、ワカトビのようにサンゴと海洋生物が豊富な場所へ行くことが何よりの楽しみだと話していました。言うまでもありませんが、ダイビングと水中写真が彼の情熱です!

彼の写真をもっとご覧になりたい方は、こちらから:
http://www.redbubble.com/people/allans http://www.flickr.com/photos/allansaben





Fishy facts

2012年11月17日(土)

魚類は、450万年以上前から地球にいるという事をご存知でしたか?恐竜たちが地球を歩き回る前から、魚類は存在していたことも確認されています。

現在では、25,000種以上の魚が識別されていますが、未だに15,000種以上の魚が、同定されていないと推定されています!


写真提供:ワカトビゲスト Warren Baverstock, verstodigital.com

エビは、ハサミを使って水中で多くの音を作り出し、コミュニケーションを取り合っているそうです!


写真提供:ワカトビゲスト Cor Bosman

フグは泳ぐのがあまり上手ではありませんが、大量の水を素早く飲み込み自分自身を倍以上の大きさに見せることが出来ます。たとえ、膨らむ目に飲み込んだとしても、ほとんどのフグが持つテトロドキシンという毒性の物質により、食べた事により死に至ってしまうこともあるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Larry Abbot

ナマコはとても無防備に見えますが、 肛門から内臓を放出することにより外敵の注意をそらすことが出来るのです!

彼らは、肛門を使って呼吸をしているだけではなく、食物の消化や排泄、そして放出した臓器を再生する能力も持っているのです。


写真提供:ワカトビゲスト Enrico Witte

ヒトデは、それぞれの腕の先に光を感知できる’アイ・スポット’を持っていますが、私達人間の目のように画像を見れるほどにまでは発達していません。

魚がヒレを使って泳いでいるように、ヒトデは腕の下面にある管足と呼ばれる小さな’足’を使ってゆっくり移動しています。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

ブダイ科の中には、夜になると頭の上にある器官から分泌される粘液で作られた透明な繭の中で寝る種がいます。海洋学者たちによると、この繭には匂いがあり、ウツボなどの夜行性の捕食者から見つけられるのを防ぐためだと考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Peter Gray

カレイの成魚は平たい楕円形をしていますが、幼生期はいたって普通の魚の形をしているということをご存知でしたか?

成長していく過程で、一つの目が頭の反対側に移動し、体が平らに変形していきます。その間は、ぎこちなさそうに片寄った泳ぎをしているなんて、想像しただけでも面白いですよね?!


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

タコが怒ると黒のインクを出します。このインクには、捕食者の嗅覚を鈍らせる物質が含まれているため、タコを追跡するのが困難になるんですって!


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

陸に住むカタツムリと同様、海に住むウミウシたちもまた背後にスライムの跡を残しているのです!

襲われたウミウシは、他の仲間に警告するための化学物質を放出することもできれば、匂いを辿り仲間を見つけるのにも役立つため、たくさんの情報がスライムには含まれているのです!


写真提供:ワカトビゲスト Tom Reynolds

魚は優れた視覚、触覚、味覚を持っており、多くは嗅覚と聴覚も持っているのです! 自身の胃と同じ大きさの目を持っている魚もいるそうです。


写真提供:ワカトビゲスト Mark Vanderlinden

昼間の活動時、ウミガメは数分おきに海面まで上がってきて呼吸する必要がありますが、寝ている時や休んでいる時などは何と2時間半程水中にいることができるそうです!

水中ではかなり良い視力を持つウミガメですが、陸上では視界が狭まるようです。そして彼らは、体から余分な塩分を排出する時に、泣いているように涙を流し、体内の塩分濃度を調節しているのです!


写真提供:ワカトビゲスト John Trone

クマノミのグループは、一匹の支配的なメスと一匹またはそれ以上の小さいオスで形成されています。一番大きい一匹のオスのみが、メスの卵に受精することができ、その他のオスは未成熟なため精子を持っていません。

グループを仕切るメスが死んでしまうと、一番大きかったオスがメスに性転換し、それと同時に2番目に大きかったオスが性的に成熟したオスとなり、メインのオスとして役割を引き継ぐという劇的な事が起きるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

キレイ好きなホンソメワケベラはみんなのクリーニング役として知られていますが、ニセクロスジギンポやテンクロスジギンポはホンソメワケベラの振りをしてクリーニングステーションにやって来ます。そして、魚が気持ち良さそうにしている所を、ガブッと鋭い牙で表皮をかじり取ってしまうのです!


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

クリーニングステーションでは、体の外に付いた寄生虫の除去だけではなく、内側もクリーナーシュリンプやホンソメワケベラなどの魚(特にベラ科)によりキレイにしてもらえます。

キレイにしてもらいたい事と脅威を与えないということを伝えるため、不自然な方向で泳ぐか口を大きく開けながら、クリーニングステーションへ接近していきます。そうすると、クリーニング係は皮膚やエラに付いた寄生虫を食べ始めてくれるのです!



写真提供:ワカトビゲスト Stephen Frink

海ヘビもウミガメと同じように、呼吸するために水面へ浮上する必要があるのですが、呼吸と呼吸の間に、水中で最大2時間過ごす事ができるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Henry Schmit

両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類をすべて合わせたとしても、魚類の方が多くの種が存在します。このことからも、まだまだ新たな発見がある可能性があるという事です!


写真提供:ワカトビゲスト Michael Boyle

‘かくれんぼ’ しましょ!

2012年11月14日(水)

弱肉強食の世界で生きていくのはとても大変なことですが、美しいサンゴ礁が広がる海の中でも同じ事が言えます。しかし、必ずしも弱いものが餌食になる訳ではなく、ここにはいくつかの例外があるのです!

体色を変えて他の‘何か’に擬態する能力を持っている生物たちがその一例です。ダイバーにとって、そんなカムフラージュの鉄人たちを見つけることはチャレンジでもあり、そして見つけられた時はとても嬉しいものです。

この黄色のウミシダをよ〜く見てみると、腕部分にホストのウミシダと全く同じ色をしたクリノイドシュリンプがいるのがわかりますか?!


写真提供:ワカトビゲストRob Darmanin

ウミシダ類に共生するこの小さなエビは、腕部分に上手に隠れ外敵から身を守っているのです。


写真提供:ワカトビゲストCor Bosman

ピグミーシーホースは、2cmに満たない小ささと体色と質感を共生するウミウチワに上手に似せているため、見つけるのにとても苦労します。


写真提供:ワカトビゲストRob Darmanin

ヨウジウオ科タツノオトシゴ属にあたるピグミーシーホースは、この仲間の中で一番カムフラージュが上手な種です。共生するウミウチワに色合いを似せるだけではなく、形や質感を似せ、ウミウチワそのものに見せています。


写真提供:ワカトビゲストRichard Smith

カミソリウオ科に属するニシキフウライウオは、インド/太平洋に生息する生物の中でも、エキゾチックな生物のひとつです。

こうしてみると、とげとげが全身にありウミシダの一部のようにも見えます。その他、ヤギ類やウニ類の近くで見られることもあります。


写真提供:ワカトビゲストWerner Thiele

コブシメは、自分の意志で体の模様や色を瞬時に変えられる能力をもっているため、‘海のカメレオン’とも呼ばれています。

イカやタコなどの頭足類の皮膚には、鏡のように周囲に似せることができる細胞を持っているためダイナミックな模様を作り出す事が出来るのです!実は、このようにカラフルで複雑なディスプレーは、仲間とコミュニケーションをとるためにも使われているそうです。


写真提供:ワカトビゲストDennis Davenport

他のフサカサゴ科と同様、ハダカハオコゼもまた生息する周囲の環境に合わせて色を変えることが出来ます。水中で左右にゆらゆらと揺れる姿は、本当に木の葉の様に見えます。個体によっては、藻類の斑点などがあり、カムフラージュをより完璧なものにしています。ハンティング時は、口とエラを大きく開け、近くにいる小さな魚などを水と一緒に一気に飲み込んでしまいます!


写真提供:ワカトビゲストDoug Richardson

この写真のどこにカエルアンコウが隠れているのが分かりますか? (ヒント:中央の黒い物体をよく見てみてください。)

ころっとしていて可愛いこの魚は、岩や植物またはカイメン類の一部であるかのように体にイボやシミ、細かい繊維を身に付け擬態しているので見つけるが難しい生物のひとつです。また、生息地を変えた時など、数日から数週間で色を完全に変える事もできるようです!


写真提供:ワカトビゲストWarren Baverstock

ホストまたは生息地に依存し、たくさんのカラーバリエーションを持つ華やかなニシキフウライウオは、ほとんどの場合、頭を下にした垂直の状態で泳いでいます。しかし、よく観察してみると時々、水底近くで水平に泳いでいる姿も見ることが出来ますよ。


写真提供:ワカトビゲストRichard Smith

虫眼鏡を片手にこの小さなイソコンペイトウガニを探しに行きましょう!

0.5cmほどのこの小さなカニは、住み家であるウミトサカに完璧に擬態しています。鋭い目を持つワカトビのダイブガイドたちは、このような小さな生物を見つけ出すのがとても上手なんですよ!


写真提供:ワカトビゲストRob Darmanin

もちろん、このカムフラージュの達人たちがどのような生息地を好むのか知らない限り、見つけ出すのは不可能に近いです。

この小さなオレンジ色のカムフラージュ・マスターは、当分このお気に入りの隠れ場所から動くことはないでしょう・・・


写真提供:ワカトビゲストSaskia van Wijk

時には、何度か見直さなければいけない時もあります! この二匹のオニカサゴも、上手に周辺に溶け込んでいます。

よく見ていないダイバーは、きっとただの岩だと思い簡単に見逃してしまうでしょうね。


写真提供:ワカトビゲストWarren Baverstock

クモガニ科のミミズクガニは身を隠すために、このように生きたカイメンやヒドロ虫、イソギンチャクなどを甲羅に付着させ、周囲にブレンドするという防衛術を持っています。


写真提供:ワカトビゲストMark Snyder

ハリミーダゴーストパイプフィッシュは、見ての通りハリミーダと言う海藻に完璧に擬態しているため、他の捕食動物に見つけられる事なく簡単にエサにありつくことが出来ます。

ヨウジウオとカミソリウオをかけたようなこの魚は、ワカトビのエリアで見ることが出来ます。ほとんどの場合、ペアで見られるため、一匹目を見つけたら二匹目も近くにいるはずなので、よく見てみるようにしてください!


写真提供:ワカトビゲストMark Strickland

明るい緑色、緑褐色、淡褐色、赤褐色、灰色そして黄色など、カミソリウオもまたカラーバリエーションの豊富な魚です。

色だけではなく、個体によっては藻類を付着していて、黄色やオレンジのシミやピンク色の斑点を持つものもいます!彼らは、海草と一緒に海底近くを漂っていることが多いため、見つけるのにとても苦労しますが、’チーキービーチ’というペラジアン号クルーズのマックダイビングサイトでは頻繁に見られています。


写真提供:ワカトビゲストSaskia van Wijk

このワンダーパスはミミックオクトパスの親戚といった所でしょうか? ・・・一生懸命、自分をカニに見せている面白いタコちゃんです。


写真提供:ワカトビゲストMike Bartick

皆さんももうご存知のはず! オニダルマオコゼは、他の生物を待ち伏せて狙う捕食者です。座ったままひたすら待ち、一カ所から何時間も動かないことがほとんどです。そして、小さな魚が通り過ぎる時、口を大きく開いて何も知らない無防備な魚や甲殻類、頭足類を一気に水ごと飲み込みます!

オニダルマオコゼもまた体色や質感を周囲の環境に合わせ、上手にカムフラージュしています。時々、赤紫色やピンク、オレンジなどの鮮やかな色合いをしていることもあります。


写真提供:ワカトビゲストSteve Miller

時には、このようにしかめた顔だけ砂から出していることもあります!

オニダルマオコゼは、防御のため背びれの棘に猛毒を持っています。彼らは世界で最も有毒な魚であると考えられており、死亡例もあるため、砂地やガレ場では特に注意が必要です。


写真提供:ワカトビゲストSteve Miller

ヒゲハギは、体中に皮弁があるため海草のようにも見えます。彼らは、よく海藻と一緒にドリフトしながら捕食者から身を守っているようです。


写真提供:ワカトビゲストMark Snyder

この長い吻(鼻)に硬い骨の背甲と翼のような大きな胸びれを持つ奇妙な魚は、ウミテングという魚です。

きっと突き出た鼻が天狗のように見えることからこの名前が付いたのでしょう。泳ぐと言うより、海底を’這う’のですが、意外と早いスピードです。砂地を好み、ペアで見られることが多いです。


写真提供:ワカトビゲストRichard Smith

Postcards from the Pelagian

2012年11月8日(木)

「見渡す限りのサンゴにおびただしい数の多種多様な魚たち、かと思えば、3種類のピグミーシーホースに代表されるレアなマクロ生物の数々やニシキテグリのメーティングなど、5日間で15本潜っても全く飽きないクルーズでした。
設備の行き届いた船と細かい心配りのできるスタッフに支えられて幸せな休暇を過ごす事ができました。
経費がかさむイメージのあるワカトビですが、精査すると他のクルーズと同じくらいでした。またぜひ来たいと思います。」

T.K 2012年8月


写真提供:ワカトビゲスト Shawn Levin

「素晴らしいダイビングに感動の連続でしたが、クルーズのハイライトはマックダイビングのサイトの‘Cheeky Beach’と‘Magic Pier’です! ニシキテグリをはじめ、様々な生物を見ることができ、ここに来た価値を感じました。」Trip Advisor, June 19, 2012


マジックピアでのダイビングは、鮮やかなニシキテグリをたくさん見ることができます。ほとんどの魚はメスがオスより大きいのですが、興味深い事に、ニシキテグリの場合は、オスの方がメスより大きいのです。

オスとメスはお腹とお腹を合わせ共に1メートルほど上昇し、ピークに達すると精子と卵(およそ200個)を同時に放出するのです!そして受精卵は、流れにのって水中を漂い、孵化するまでには24時間ほどかかるそうです。


写真提供:ワカトビゲスト Werner Thiele

「建造の古い船なのに、とてもよくメインテナンスされており快適です。海域の保護にも尽くしておられ、美しい海と快適なクルーズで大満足でした。ありがとうございました。」 

Yoko Okamoto


写真提供:Didi Lotze © (マスターキャビン)

「マスターキャビンのバスルームは、今までに乗ったクルーズ船とは全く異なり、多くのホテルのより広かったです。天井に取りつけてある大きなシャワーも気持ち良かったです!」Barbara Hay


写真提供:Didi Lotze © (マスターキャビン:バスルーム)

「まさか自分でも‘夜のマックダイビングが大好き!’なんて言うとは思ってもみませんでした。全てにおいて最高のケアをしてくれて、ありがとう。」Clark and Denise Bentley


写真提供:ワカトビゲスト David Gray

「私が言えることは‘ウァオ!’の一言だけです。マスターキャビンが凄いのは承知ですが、今回使ったスーパーラックスキャビンも他のクルーズ船とは比べられない程、大変素晴らしかったです!」Janice Chatham


写真提供:Didi Lotze ©(スーパーラックスキャビン)

「今まで乗ったクルーズ船の中で、ペラジアン号が一番ラグジュアリーで快適な船です!」Oleg Kononenko


写真提供:Didi Lotze ©(ペラジアン号:ラウンジ)

「今回はペラジアンクルーズに参加しました。海はサンゴが美しく、食事はバラエティ豊富、客室は清潔でクルーやスタッフはみんな親切で心が癒される旅でした。また、リゾートもロケーションが素晴らしいので、次回はリゾートにも泊まってみたくなりました。最高のおもてなしを提供してくれるのがWakatobiです。」 國井 一史


写真提供:Didi Lotze ©(デラックスキャビン)

「さまざまなサイトで潜れ、レアな生物もたくさん見ることができました。船首にあるソファーに座り、ブルーリングオクトパスを見られたことの喜びに浸りました。ペラジアン号最高!」Carol Gonstead


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

「海の上に浮かぶこのホテルに一週間ではなく、もっと長く乗っていたかったです。」Peter Andrew Collier


写真提供:Didi Lotze ©(スタンダードキャビン)

「たくさんのクルーズを経験してきましたが、船内にカメラ専用の部屋がある船は初めて見ました! 外のダイブデッキにあるテーブルは、器材に囲まれているためカメラの手入れが行き届かないので、とても嬉しかったです。」Walt Stearns


写真提供:Didi Lotze ©(カメラルーム)

「食事もとても美味しかったです! 質とバラエティに富んだ食事は、A評価以上です。」Scott Kramer


「ペラジアン号のシェフ最高!どんな特別なリクエストにも対応してくれました。」Cheri B


写真提供:Didi Lotze ©

「テンダードライバーとダイブガイドは、私のカメラをとても慎重に扱ってくれたので、カメラの心配は一度もしませんでした。」Karen Schofield


写真提供:ワカトビゲスト Shawn Levin

「ワカトビにあるのは、海と太陽と星と風…そして人。あなただけの時間が過ごせます。」 Miki Ito 2012年8月


写真提供:Didi Lotze ©

「手入れの行き届いた船に、最高の快適さとゲストサービスを提供してくれるクルーズ船です。」Steve Zagami


写真提供:Valentin Maeder(船首のアウトドア ラウンジ)

「地域の住民と協力して、きれいで健康な水中のエコシステムを守っているワカトビダイブリゾートにとても感心しました。毎回潜るごとに感動しました。」Chuck Streamer and Nancy Giunto


写真提供:ワカトビゲスト Jett Britnell

「いろいろな国を訪れクルーズ船に乗りましたが、ベストはペラジアン号だと思います。ワカトビでは、’ワンダーパス’を初め、素晴らしいサンゴ礁とさまざまな生物を見ることができました。」Andy Walvin


写真提供: Wakatobi Dive Resort ©

「1日に4〜5本のダイビングを他のクルーズ船ではしてきましたが、70分ダイビングの方が断然良いです! いろんなクルーズ船に乗りましたが、細かい所にまで気を配れるクルーとこんなに素晴らしいサービスを受けたことはありませんでした!」Cindy Terry


写真提供:ワカトビゲスト Rodger Klein

「ペラジアン号クルーズは、パーフェクトなホリデーを締めくくるのに最適な場所でした。リゾートとクルーズの両方を組み合わせることにより、様々なサイトで潜れたし、クルーズの方ではセレブであるかのように接客してくれ、本当に最高のホリデーとなりました。心のこもったケアをしてくれてありがとう。一生忘れられない経験となりました。」 Barbara and Bob Hay


写真提供:ワカトビゲスト Mark Snyder

「どこよりも多種多様な生物が生息する濃い海と経験豊富なダイビングスタッフ、ペラジアン号では全てが完璧でした!」Mike and Tara Breeden


写真提供:ワカトビゲスト David Gray

「ペラジアン号は、五つ星の豪華クルーズ船です。」Vitaly Iliyashneko


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

「リゾート、クルーズ船共、すごく美味しい食事に感動しました。サービスが素晴らしいのはもちろん、過剰すぎないところにスタッフの方々の心配りを感じました。ありがとうございました。」 Chiyo Kimura


写真提供:ワカトビゲスト Saskia van Wijk

「潜る・食べる・寝る・くつろぐ・・・全てにおいてこんな上質でラグジュアリーな旅は初めてでした。みんなに教えたいけど秘密にもしておきたい、そんな取って置きのクルーズです。」 辰巳 悦子


写真提供:ワカトビゲスト Saskia van Wijk

「海に浮かぶダイビング天国という感じでした。どこまでも続く美しいサンゴ礁には私達が見たかった、さまざまな魚やレアな生物がたくさん生息していました。」Ellen R. Gritz


写真提供:ワカトビゲスト Stephen Frink

「インドネシアの小さな島で、これ以上にない美しい自然と心がこもっていて、行き届いたサービスを提供してくれるなんて、信じられないけど、本当にあるリゾートがワカトビです。」 Yuka & Yoichi Murakami  2012年7月


写真提供:ワカトビゲスト David Gray

「ダイブポイント、全てが素晴らしく、期待を裏切られませんでした。」
S.S  2012年6月


真提供:ワカトビゲスト Shawn Levin

こんな所に?

2012年10月29日(月)

サンゴ礁外縁の砂底とサンゴ礁の間は、地味な色合いのせいか見逃しがちですが、実は様々な生物が生息する特別なエリアなのです!

ワカトビのサンゴ礁は、美しく健康でとてもカラフルなためすぐに目を引かれてしまいます。

しかし、サンゴ礁と砂底の間にも見逃してはいけない特別なエリアがあるのをご存知でしたか?鮮やかなサンゴ礁と比べると、色合いも地味なので見過ごしがちですが、それは大きな間違いなのです。


写真提供:ワカトビゲスト Warren Baverstock

鮮やかな色とたくさんの生物が目の前に広がっているのに、どうして地味な砂地やガレ場で時間を費やす必要があるのか不思議に思いますよね? はい、ここにはいくつかの理由があるのです・・・

一つの理由として、このような砂や岩、壊れたサンゴや破片からなるガレ場は、魅惑的な生き物が好む生息地なのです。


写真提供:ワカトビゲスト Kevin Phillips

モンハナシャコやウニシャコなどのシャコの仲間は、砂地やガレ場に自分たちの家を作ります。

彼らは、頭の上にある2つの目を別々に動かす事ができるだけではなく、12の違ったカラーチャンネルで見ることができ、そのうち4つは紫外線で見ることができるため、地球上で一番優れた視力を持っているのと言っても過言ではありません!(私達人間は、わずか3つのカラーチャンネルしか持っていません!)

驚くのは視力だけではありません。家(巣穴)を修理する様子や捕獲シーン、卵を大切に抱えている姿など、面白い行動をするので観察してみてください。


写真提供:ワカトビゲスト Adam Wandt

エソ科の魚は、獲物を待ち伏せして狙う魚の一種です。

ほとんどの時間を、ガレ場や岩の上で過ごすのを好みます。じっと動かず、 体色や模様を調節し、周囲の環境に完璧に溶け込み、獲物を待ちます。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

そして、見てください!!
夜、‘蛍光発光ダイビング(Fluo Diving)’に行くと、ガレ場で光るエソの姿を見る事ができます!

特別な水中ライトを使うと体全体が黄緑色に見え、視力に関連するのか確かではありませんが、目のふちも黄緑色に光っています。

まだ、なぜ蛍光発光しているのか明らかになっていませんが、一つだけ確かな事は、いくつかの種は発光できるという事です!


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

アゴアマダイ科に属するジョーフィッシュは、オスとメスがカップルとして一緒に生活しています。

メスは丈夫な卵を作るため、プランクトンを食べる事にほとんどの時間を費やし、エネルギーを蓄えます。オスは、大切な巣穴を担当します。強力な顎(あご)を使い住み心地の良く、凝った巣穴を作り上げます。

完璧な巣穴が完成すると、オスはメスを自分の巣穴に誘い、メスは巣穴内で卵を産みます。そして、卵を守るためにオスがすることはというと・・・自分の口の中に卵を入れて、孵化するまで待つのです!!


写真提供:ワカトビゲスト Burt & Maurine

海ヘビは、一生を海水または海の近くで過ごし、大きいもので150cmくらいまで成長する毒へビです。祖先は、地上のヘビだったものが進化した種も中にはありますが、ほとんどの種は完全に水生生活に適応しています。魚と違って鰓(えら)を持たないため、定期的に水面へ上がってきて呼吸する必要があります。


写真提供:ワカトビゲスト Adam Wandt

ヤドカリは巻貝や二枚貝だけではなく、時には木の破片やプラスチックのキャップなどを家にしている事もあります。砂地やガレ場では、より良い住み家を求め常に目を光らせています。

成長するにつれ大きな貝に移り住む必要があるため、それまで愛用していた貝を手放さなくてはなりません。大きくて新しい貝が見つかると、みんなで集まり大きい順に列を作ります。そして、一番大きいヤドカリが新しい貝に引越し、二番目に大きいヤドカリが空いたばかりの貝に移動する要領で、3番目以降も次々に貝を交換していくのです!


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

ヨウジウオは、細長い体に小さい管状の口を持っています。タツノオトシゴの親戚にあたるヨウジウオの仲間たちは、一夫多妻制でオスが幼魚の面倒をみます。

ヨウジウオのペアは、ワカトビエリアの浅瀬やガレ場でよく見ることができ、フォト派ダイバーの人気の被写体のひとつです。



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

フサカサゴ科に属する魚たちは、周囲の環境に合わせられる適応性の高い魚の一種で、獲物を待ち伏せて狙う魚です。

周囲の色に体色を合わせたり質感を変化させたりと、カムフラージュのテクニックを使い、獲物を待ちます。獲物が通り過ぎる時、口を大きく開け水と一緒に一気に飲み込むのですが、自分と同じくらいのサイズの獲物も飲み込めるそうです!


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

蛍光発光ダイビング(Fluo Diving) は、全く違った水中世界を体験できるダイビングの仕方で、普段はカムフラージュ上手なカサゴも、特殊なライトを当てると信じられない発色をし、目をひかれます。

科学者たちの間では、水中生物が色を変化させている訳は、彼らの秘密なコミュニケーションの取り方なのではないかと考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

平たい体に青い斑点が美しいモンダルマガレイもまた砂地やガレ場を生息地に好む魚の一種です。


写真提供:ワカトビゲスト Pam McPherson

砂地に巣穴を掘り、潮の流れに身をまかせ踊っているようなチンアナゴ。素晴らしい視力を持つアナゴ科のこの魚は、私達には見えないプランクトンをエサとしています。ちょっと臆病なチンアナゴは危険を感じると、すぐ巣穴の中に隠れてしまいますが、少しするとまたエサを食べるためにゆっくり顔を出します。

彼らは、エサを探すのに無駄なエネルギーを費やすことなく、割と安全にエサにありつけるため、一日のほとんどをエサの摂取に費やします。


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

トラフシャコ科のシャコもまた砂地や砂礫底エリアを生息地に好みます。

素晴らしい視力を持つシャコ科の仲間は、きっと地球上で一番狩りが上手な生き物でしょう。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

夕暮れ時から活発に活動し始めるサンゴモエビも、砂礫底のエリアを好みます。小さな穴やサンゴの間を探してみてください。


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

今度、ダイビングに出かけた時は、明るく色鮮やかなサンゴ礁のエリアだけではなく、砂礫エリアも、ゆっくり見てみてください。

きっと驚くはずです!



写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

Can you feel it?….

2012年9月24日(月)

レモンを思い浮べてください・・・それからレモンを絞ります・・・そして味わってみます・・・生唾が出てきますよね?

私達人間だけではなく、感覚や知覚は水中世界にも存在するのです!

それぞれの動物は、実は異なったユニークな方法で外から刺激を感じることができるのです。私達には、視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚の五感が備わっていますが、いくつかの水中生物は私達以上に感じることが出来るのです!



光、影、色・・・形、触角、目、鼻、鰓(えら)、房・・・全てが特別な役割を果たしているので、水中で生きていくには必要不可欠なのです。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

視覚に優れている海洋生物もいれば、皮膚を通じ感知できる能力に優れている種もあり、地上に住む動物と私達人間とは全く異なる様々な才能を持っています。

さあ、どんな感覚を持っているのか探りに行きましょう!



触覚・・・タコにとって、触れて感じるということは非常に重要なことです。タコは腕に小さい吸盤があり、その吸盤の中にはとても敏感な触覚を持っているため、これを使い周囲の状況を感じ取っているのです。そしてこの吸盤は特殊な液で覆われていて、タコはこれを使い触れている物の“味”も分かるそうです!

また、腕の先にあるセンサーで匂いを感じることもでき、この味覚と嗅覚の組み合わせは私達人間よりも断然優れています!タコは高い知能を持つことでも知られているのが、うなずけますね。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

触覚・・・リラクゼーションマッサージを受けるのは好きですか? 私達がマッサージを受けるのによく似た事が、水中のクリーニングステーションで行われているのです!

大きい魚や“ストレスが溜まったお客様”が来ると、ホンソメワケベラなどのクリーニングを担当する魚は鰭を使ってまず相手を落ち着かせてから、寄生虫などを取っていきます。サンゴ礁に住むクリーニング係は、こういった食性により身を守る防御術も身につけているので一石二鳥ですね。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

視覚・・・シャコ類が、地球上で一番優れた視力を持った生物というのをご存知でしたか?

三眼視で10,000以上の色を識別する要素と、12のカラーチャンネル(私達人間はたった4チャンネル)を持ち、そして紫外線も見えるということから、私達が想像もできない世界を見ている事になります!!そして今日現在、円偏光を識別できる生物は他には見つかっていないというから、さらに驚きです。

どのくらい凄いのかと言うと・・・きっとアイデア的には、6D(3Dの2倍!)の映像を見ている感じなのでしょうか!?


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

視覚・・・ほとんどの魚は全ての方向がよく見えるよう、頭近くに発達した目を持っています。ハゼやギンポ科の魚は、それぞれの目を別々に動かす事が出来るので、面白い表情を見せてくれます。よく岩やサンゴ上から周りを見渡し、目をクルクル動かしながら周囲を観察しています。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

嗅覚・・・ウミウシは、主に匂いを通して外界を感じています。頭の上には2本のアンテナのような触角があり、これが嗅覚にあずかる器官となっています。これらの感覚システムが、エサの在り処や仲間がいる場所へと導くだけではなく、敵から逃れるためにも役立っているのです!


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

嗅覚・・・ウツボは視力がとても悪い代わりに、優れた嗅覚を持っており、鼻孔が管状をしているのも特徴的です。その優れた嗅覚システムを使い、獲物を見つけ出すのです!ハナヒゲウツボのようにいくつかの種は、ヘラ状の前鼻孔を持っています。



味覚・・・一般的に魚類は、唇、舌、口で味を感じる事ができるとされています。とても敏感な味覚細胞を持つため、唇に触れただけでも味が分かるそうです!


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

味覚・・・ヒメジ科の魚は、味覚を感じるためのヒゲを持っています。砂地やガレ場などで、砂をあらしエサとなる無脊椎動物や海虫を探している所をよく見かけます。この種の魚もまた、口に入る前に味が分かるそうです!!


写真提供:ワカトビゲスト Dennis H. Liberson

聴覚・・・魚類が耳を持っていないのは明らかですが、進化した内耳を持っているため、水中の音をよく聞く事が出来るそうです。鰾(うきぶくろ)を使い水中の音を反響させ、増幅された振動を内耳に伝えることができる魚もいるそうです。

多くの魚が、このように音を発しコミュニケーションをとっていると考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng


写真提供:ワカトビゲスト Robin Smith

電気受容感覚・・・サメとエイは、微弱な電流を感知できる特別な器官を持っています。

この感覚器官があるため、光の届かない深海や視界の悪い場所でも獲物を見つけたり、仲間を見つけたりする事ができると考えられています。800キロ離れた獲物を追跡することもできるそうです!

また、地球が持つ磁気を使って海を移動しているとも考えられているようです。


写真提供:ワカトビゲスト Gal Goyen

紫外線知覚・・・いくつかの魚は、紫外線を知覚することができるのです! ほとんどのスズメダイは、私達人間には見えない波長が認識でき、危険を知らせるシグナルとして使っているようです。

ということは、 こんなに小さい魚が私達人間より広い色のスペクトルで見られるということになり、私達がカラフルで美しいサンゴ礁だと思っていた景色はどのように見えるのでしょう?


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

水中生物は、私達人間が感じる事の出来る五感以上の感覚を持っている事が分かりました。

水中の世界には、まだまだ不思議がいっぱいです!

私達が彼らの行動を観察しているつもりでいましたが、魚達の世界にお邪魔しているのは私達人間の方なのです。

ダイバーとして、私達を取り巻く生物達がどういうふうに私達人間の事を見ているのか想像もつきませんが、逆の立場になって考えてみると面白いですね!


写真提供:ワカトビゲスト Mark Snyder



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