Planet Wakatobi

2012年5月9日(水)

Planet Wakatobi
ワカトビという名の星

熱帯の海でダイビングするのは、違う星に行く一番の近道かな?

最近ワカトビを訪れたアマチュア水中フォトグラファーのMick Gulson 氏が、ちょっと変わった目線から撮影した水中写真を提供してくれました


カイメンの間に潜むヘアリースクアットロブスター


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

よく見るヒトデも、こんな感じで撮ると違って見えます。


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

蛍光発光するサンゴ


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

最初は植物であると信じられていましたが、サンゴは実際には動物です。またサンゴの触手は単一の生物のように見えますが、実は個々が集まり集合したグループのまとまりなので、多細胞生物ということになります。
ポリプは通常直径数ミリメートルあり、外側の上皮と内側のゼリー状の組織の層によって形成されています。中央部分に口を持ち、口の周りは触手で囲まれています。


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

サンゴの触手は刺胞を使って獲物を得ており、プランクトンや小魚を捕獲すると胃に持っていきます。消化すると胃を再び開けて老廃物を除去してから、次の獲物にとりかかるというサイクルのようです。

また満月前後になると、同じ種のサンゴが一夜または数夜に渡り、同時に放卵します。


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

カラフルなムチカラマツに住むガラスハゼ


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

ウニ もヒトデやナマコ、クモヒトデ、ウミシダと同じ棘皮動物門のメンバーです。

殻の下側に口があり、口の内部には咀嚼器(石灰質で5個の歯)があります。ウニ綱の動物は、体が多数の棘で覆われているので防御だけではなく、視覚の役割を果たしています。ウニは、この棘と管足を上手に使い移動ができるわけです。


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

クダゴンベは、ヤギ類やウミトサカ類に上手に隠れながら休憩していることが多く、じっとしていたかと思うと、突然さっと泳ぎ始め小さな甲殻類や無脊椎動物を捕食しています。彼らの大好物はというと・・・なんとピグミーシーホスなのです!!


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

海で生息するヒトデは、約1800種類確認されています。そのうちのほとんどは、熱帯インド・太平洋で発見されています。

腕の内側部分に吸盤状の管足を持ち、これを使い移動しています。内側中央に口があり、死んだ魚や貝を餌としています。消化管は内側の口から上に伸びた、外側中央に肛門があります。

またヒトデ類は再生能力が高いことでもよく知られています


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson


写真提供:ワカトビゲスト Mick Gulson

ピュア

2012年4月24日(火)

都会の喧騒から遠く離れた所に位置し、ワカトビのように素晴らしいサンゴ礁が広がる場所は、世界中のどこを探してもなかなかありません。このサンゴ礁は、何千もの異なる生物やこのエリアでしか見ることのできない生物の隠れ家でもあります。世界中のサンゴ礁が減少する一方、ワカトビのサンゴ礁は年々輝きを増し、多様さを失わず生き生きとしているため、訪れる人々を感動させてくれます。

どこからも遠く離れ、素晴らしい水中世界が広がるワカトビの右に出るリゾートはきっとないでしょう。またワカトビのサンゴ礁は、何千もの異なる生物やこのエリアでしか見ることのできない生物の隠れ家でもあります。

世界中のサンゴ礁が減少する一方、ワカトビのサンゴ礁は健康で多様さを増しています。年々豊かさを増すサンゴ礁とそこに生息する様々な生物に、是非会いにきてください!

実際に海洋学者達は、健康なサンゴ礁がどのようにあるべきかの基準としてワカトビを使っているようです。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

「世界的にサンゴ礁が減少しているのは、皆さんもご存知だと思います。私は4年前にあるシンポジウムに行った時に、“今の私達が本当に気をつけないと、私達の孫の世代は生きたサンゴを見ることができないだろう”と話しているのを耳にしました。そして今年に入ってまた同様のシンポジウムに参加してきたところ、演説者は立ち上がってこう言いました。“世界的にサンゴ礁が急激に減少しており、以前私達の孫の世代だと申し上げましたが、実際には私達の子供達が、生きたサンゴ礁を自分の目で見ることができない可能性も出てきましたので、私が4年前に言ったことを撤回させていただきます。”と言っていたのを聞き、何かしなければと思っています。」
(Dr. Samantha De Putron, Bermuda Institute of Ocean Sciences)


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

幸いなことに、この評価には例外がありました。

ワカトビダイブリゾートの地域に住む住民達が、サンゴ礁を共に保護していくことに同意したので、広いエリアを漁業禁止ゾーンと定め、毎日サンゴ礁の保護に努めています。

何年もかけて築いた信頼関係と相互理解の結果、地域住民は外部からの侵入者や不正な密猟者からサンゴ礁を守る強力な“警備”の役割を果たしてくれようになりました。そして地元住民は、漁業とは比べようもない収益を得られるダイビング事業のことを理解するようになったのです。

サンゴ礁を守ることで定期的に得られるリース料が、彼らの生活の支えとなっているということは言うまでもありません。


写真提供:ワカトビゲスト David Gray

世界中のサンゴが減少している中、どうしてワカトビのサンゴ礁は、健康で年々輝きを増しているのでしょうか?



ワカトビダイブリゾートは、リゾートの隣にあるラマンガウ村に電力を供給するための設備と定期的なメンテナンスをしていくことを約束しました。電力を供給してもらう代わりに、村側はリゾートの目の前の3キロに及ぶサンゴ礁を、漁業禁止エリアとして保護していくことに合意してくれました。これは今までに結ばれた数多くの合意事項の一例にすぎません。

他のプロジェクトとして、地元の学校に教材を提供したり、新しい家の建築費をサポートするためにお金を貸し出したり、サンゴ礁のパトロール、海に汚水を流すのを避けるための正しい汚水処理の仕方や協力してくれている17つの村の公共事業を後援したりしています。

このことからワカトビを訪れる全てのお客様は、豪華なエコリゾートの素晴らしいサンゴ礁でダイビングやスノーケリングを楽しみ、休暇を満喫すると同時に、ワカトビが続ける保護プロジェクトをサポートし、直接貢献していることにもなっているのです


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

「私達が見下ろすと、そこには何キロにも及ぶ美しいサンゴ礁が広がっていました。それらは無数に散らばる生命とカラフルなサンゴ礁でした。ブダイの群れが私達を横切り、チョウチョウウオは何が太陽を遮っているのかと上を見ています。巨大なバラクーダや小さい魚や大きい魚の群れ、太ったケショウフグ、シャイなハタタテハゼやカモフラージュ上手なワニゴチやサツマカサゴ、そして珍しいピンクのハダカハオコゼやたくさんの小さなエビやカニなど・・・全てが素晴らしかったです!

弟や友人にダイビングを長い間すすめられてきましたが、喘息持ちの私はスノーケリングをしていても、たまにうまく呼吸ができずパニックになってしまったり、水中では閉所恐怖症になってしまったりするので、ずっと 断り続けてきました。しかし、私は勇気を振り絞ってダイビングを学び、トライしてみることに決めました!

ワカトビのハウスリーフで素晴らしい水中世界を見た時、私は2秒でその美しさに感動してしまいました。そしてその2日後には、水中で快適に泳げるようにもなり、今考えることはダイビングの事ばかりです!」 Sofia Layanto, July 2011


写真提供:ワカトビゲスト Erich Cheng

目の肥えたお客様に、最高のダイビングホリデーを提供していくことがワカトビの主な目標ですが、海洋環境の保護と地域の村が発展していくことも重要だと考えています。ダイブリゾートを管理する者として「自然環境は悪化していないか?直接または間接的に、地域の村に利益をもたらしているだろうか?」とワカトビの管理者達は、常に自分を問いただしているそうです。ワカトビダイブリゾートは、リゾート周辺の自然環境を保護していきながら、地域社会の向上を目指すと同時に、サンゴ礁を壊してしまう延縄を使った漁業や、カメなどの海洋生物を利用して作る品物の生産も止めてもらったそうです。



ダイビングとスノーケリングについての詳しいブリーフィングは、ワカトビの経験豊富なダイブガイドによって行われます。彼らは、ひとりひとりのお客様のニーズを満たすために、それぞれのダイバーのリクエストや要望を確認したり、水中生物についての情報をできるかぎり提供するようにしたりし、最高のダイビングホリデーを実現できるよう努めています。彼らは、たくさんの水中世界の秘密を知っているので、それを分かち合えるいい機会でもあります!



特定の生物についてや海洋生物の行動などについてのプレゼンテーションを経験豊富なダイブガイドが頻繁に行っているので、ご滞在中はお気軽に参加いただけます。また写真や映像の編集/制作などの特別な技術について、学びたいお客様のために特別なコースもご用意しています。

最近追加されたばかりの“水中の蛍光発光について”のプレゼンテーションは、蛍光発光ダイビングを体験できるプログラムとセットになっていて、未知の世界へ私達を案内してくれます。

蛍光発光は、燐光や生物発光とは違うので勘違いしないでくださいね。物理学化学蛍光発光とは、ひとつの光(または色)の波長が吸収され、そして再放出するときに発する光であり波長の光(または色)とは全く違ったものです。蛍光発光する対象物に白い光をあてると本当の色で見ることができますが、UVライトを使うと青色が吸収され再放出する青色が蛍光色に変わり、全く違う明るい蛍光発光の色で見ることができる訳です!



蛍光発光ダイビング”は、ワカトビに勤務するフィルム制作者のリキッドモーションフィルムの二人が始めたサービスです。以前彼らは、世界をリードする科学者達と協力し、水中の蛍光発光の様子を世界で初めてテレビに紹介した二人でもあります。そして“色”をテーマにしたDVDシリーズを作成し“色は魚の言語”であることを証明したのです。“蛍光発光ダイビング”には現在の科学を持っても解明できない点が多いため、魅惑な新次元のダイビングをお楽しみいただけるはずです!


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

「ナイトダイブが大好きなので、今回は蛍光発光ダイビングを体験してみました。特殊な水中ライトとフィルターを使って見る夜の世界は別世界のようで、肉眼では見えない世界に囲まれ、最高の体験となりました!ダイビング中は、いつも目にしていたサンゴとは思えないほど、光り輝いていたのでとても驚きました。エソやカサゴが発色する姿もすごかったです!

この技術により、新しい形で美しい水中世界を見ることができるようになり、その美しさは見る人の目にあるともみんなは話していました。言葉ではうまく表現できませんが、ワカトビで蛍光発光ダイビングを体験してみて本当に良かったと思っています!」Bruce and Stephanie Holland, July 2011


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

ワカトビのサンゴ礁を保護していくため、ワカトビのダイブガイド達は(ダイブ・エクスペリエンス・マネージャー)“リーフにダメージを与えない撮影方法”についてアドバイスしてくれたり、カメラやビデオの安定または中性浮力のサポートのため自ら“人間三脚”の役割を果たしてくれます。ひとりずつ小さな水中生物を近くで見られるよう、そして最高の写真や映像を撮りながらも、ダメージを最小限に抑える努力をみんなでしています。



プライベートダイブガイドは、特定の生物の見つけ方やアプローチするときの注意事項、求愛や産卵、ハンティングの行動を予測する方法などを、ご希望のお客様に提供しています。魚の行動について詳しく知りたいお客様や、アクションショットを撮りたいお客様におすすめのサービスです。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

何千キロと続く色鮮やかなサンゴ礁と、お客様ひとりひとりを大切にした細かいサービス、海洋生物について知識が豊富なだけではなく、写真撮影やビデオを安定するサポートをしてくれる経験豊富なダイビングインストラクター、おいしい食事、裸足で歩き回れる心地よさ、青い空とターコイズブルーの海、目の前に広がる水平線・・・どうしてここインドネシアが、生まれ変わった気持ちにさせてくれたり、新しい経験で興奮させてくれたり、またはシンプルにただリラックスするのに相応しい土地なのか、理由を見つけるのはとても簡単です。 



デニースピグミーシーホースの愛の営み - 10ステップ!!

2012年4月11日(水)

誰にも聞けなかったピグミーシーホースの愛の営みがここで明らかになります!

デニースピグミーの研究を続けた Richard Smith氏が、コメント入りの写真を提供してくれました。

どうぞご覧ください!!

オスのピグミーシーホースが妊娠します。



メスの腹部には、少し盛り上がった円形の小さな穴があります。



オスの腹部には、小さな切れ目があります。



ピグミーシーホースのペアの求愛行動は、毎晩行われます。



そして、それぞれのピグミーシーホースが特定の場所で夜間眠ります。通常、オスとメスは一緒に眠ります。



実は色の違いから、固体を区別することもできるのです。



意外とアクティブなデニースピグミーシーホースは、住み家の海ウチワの周りを泳ぎまわります。



カップルはお互いの尾を絡め合い、メスが未受精卵をオスに送ります。



それからおよそ11日後、オスは6~15匹の赤ちゃんを出産します。



出産後オスのお腹は、しわだらけになってしまいました。



ワカトビのビックリ生物

2012年4月2日(月)

ワカトビの海は、海洋保護区にも指定されているだけあって、生き生きとしたサンゴ礁が広がる素晴らしい景色を見ることができます。

海ウチワは、成長するまでにとても時間がかかる植物で、大きいサイズになるまで100年近くかかる種類もあります。ワカトビでは、数メートルにもなる大きくて健康な海ウチワがたくさんあります。

また、海ウチワは非常に壊れやすく、誤ったフィンキック、きちんと固定していない水圧ゲージ、または大きいカメラやストロボを無理やり押し付ける行為などにより、簡単にダメージを受け、場合によっては死んでしまうこともあります。

しかし、中性浮力が完璧にとれていれば慎重にアプローチすることができ、他のダイバーが後方に移動した時などに触れていないか注意を払うなど、少し気を使うことで海ウチワを傷つけずダイビングを楽しむことができるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams


どこからも遠く離れたワカトビダイブリゾートでは、色鮮やかで健康なサンゴ礁とカメやエイといった多様な海洋生物に遭遇することができます。

プライベート・アイランドで、一人ひとりを大切にした質の高いサービスと設備の整ったリゾートで、貴重な時間を過ごしてみませんか?



慎重に海ウチワの周辺と流れを確認してから、まず自分の位置を固定するための場所(指2本くらいおける砂地部分や岩またはバディーを使う)を海ウチワの近くで探してみてください。それから、海ウチワに触れていないか注意しながらカメラとストロボの準備をしていきます。

海ウチワと十分な距離を保ちながら、小さなポリプを念入りに二回見てから、ゆっくり見ていくと、ピグミーシーホースなどの小さな生物を発見することができるのです。時間をかけ慎重に探してもピグミーシーホースは、ポリプのひとつのように見えるので簡単に見逃してしまいますが、諦めず探してみてください。

彼らが危険を感じると、ダイバーに背を向ける格好で海ウチワの間に隠れてしまいます。こうなってしまうと撮影は不可能です。しかし、たっぷり時間をかけてゆっくりアプローチしたり、ライトの調整やシャッター数を制限したりすることにより、彼らを安心させることができ、完璧なショットを撮れる可能性が出てきます!



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

地球上で一番小さなタツノオトシゴ属のピグミーシーホースは、ワカトビで一番人気のある美しい住人(魚?)です。彼らは人生のほとんどを、ひとつの海ウチワで過ごすので、“彼らの”海ウチワの安全と健康は、彼らの生存に関わってきます。

小さなピグミーシーホースとデリケートな海ウチワは、ダイバーにより損傷の危険に常にさらされています。科学者たちの研究によると、外敵よりダイバーが与える影響の方が遥かに高いとのことです。一番の脅威は、もちろん生息地の破壊や損傷です。

誰もが数メートル先から大きなストロボのフラッシュを、浴びさせたれたら失明してしまうように、小さなピグミーシーホース(最大で2.7cm)に繰り返しフラッシュをたくことは、ストレスを与えてしまうだけではなく、時には殺してしまうこともあります。海ウチワの繊細さだけではなく、ピグミーシーホースは瞼を持たないということも考慮し、夜間の撮影は必ず避けるようにしてください。

ワカトビのダイブガイド(ダイブ・エクスペリエンス・マネージャー)は、ピグミーシーホースの好む生息地や行動パターン、生活習慣を熟知しているので、彼らの助けを借りてゆっくり確実に、この可愛い生物の完璧なショットを撮れるようチャレンジしてみてください。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

海ウチワに生息する他の魚はというと、赤い編み目模様が素敵なクダゴンベです!

海ウチワの枝で、クダゴンベが休んでいたかと思うと突然、小さなエビやカニなどを捕食するために泳ぎはじめたりするので、とても忙しそうな魚です。彼らの大好物はというと・・・ピグミーシーホースなのです>< 特にカメラのライトを浴びて、目立っているピグミーシーホースは食べられてしまう可能性が高いようです。

ワカトビエリアでは、32種類のゴンベ科の魚が確認されており、カラフルで変わった尾ビレを持つこの魚は、フォト派ダイバーに人気の被写体でもあります。


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

豪華なクルーズ船のペラジアン号は、リゾートからはアクセスできない少し離れた島々を訪れ、リゾートエリアでは見ることのできない、異なった種類の水中生物に遭遇することができます。

ペラジアンクルーズのナイトダイビング・スポット“マジックピア”は、特に人気が高いダイブサイトのひとつです。夕暮れ時にダイビングに行くと、たった5m ほどの所で大きく太ったニシキテグリの産卵シーンを見ることができるので、一生に一度は潜りたいサイトのひとつと言っても過言ではありません!



たくさんのニシキテグリが暗くなるまでの間(約40分)求愛ダンスを披露してくれます。

通常オスがメスよりも大きく、メスを惹き付けるために独特な模様を持っています。このとてもカラフルな模様が中国皇帝の鮮やかな衣の色に似ていることから、英語ではマンダリンフィッシュと呼ばれています。

オスのニシキテグリがメスの周りを泳ぎ、機会があるごとにヒレで合図を送ります。メスがその誘惑に応えると、一緒に1mほど上昇し産卵放精する姿は、まるで寄り添いながら頬にキスをしているようです!上昇のピークに達した所で、精子と卵を同時に放出し、その後静かに底に降り立ちます。

頬と頬を寄せ合いペアで一緒に泳ぐ姿は、まるでロマンティックなダンス会場で男性がパートナーをエスコートしているようにも見えます。


写真提供:ワカトビゲスト Allan Townsend

ゴンベ科の魚は、皮のない胸ビレのおかげでサンゴの上に着底することができます。彼らは高い位置に場所をとり、鷹のように周囲を窺っています。この動作から、英名のホークフィッシュ(ホーク=鷹)がきているようです。

ほとんどのゴンベ科の魚は単独で行動していますが、サラサゴンベはペアでよく見られます。ボス的存在のオスが死んでしまった場合は、性転換機能を持つメスがオスになります。また、彼らは浮力のあるたくさんの卵を放卵し、卵は孵化するまで水中を漂い続けます。


写真提供:ワカトビゲスト Claus Meyer

ペラジアン号クルーズで、サワ島周辺に来た時は“チャネル”という素晴らしいドリフトダイブのできるサイトで潜るのに、いいチャンスです! ここではサメやエイ、ナポレオン、ギンガメアジの群れなど大物の魚に遭遇することができます。



一般的にナポレオンと呼ばれるメガネモチノウオは、オスが成長すると2m にまで達するので、ベラ科の中でも大きい魚のひとつです。彼らは、軟体動物や甲殻類、棘皮動物を餌とし、毒を持つハコフグやアメフラシ、オニヒトデも食べてしまうという数少ない魚なのです。メスのメガネモチノウオが、30年間生きたことも確認されています!!

彼らは、雌性先熟型で約9歳になると、何匹かがメスからオスに性転換します。しかし、この魚は長生きできる魚なのにもかかわらず、非常に低い繁殖率に加え、無謀な乱獲により絶滅の危機にさらされているほどです。

海洋保護区内にあるワカトビの海では、絶滅危惧種に指定されている魚のいくつかを見ることができます。



サンゴの基盤部分には硬い石灰質の骨格があり、イソギンチャクやクラゲのような柔らかい半透明のポリプが、硬い骨格の中に住んでいて、サンゴ礁が形成されています。サンゴが色鮮やかなのは共生しているたくさんの褐虫藻によるものです。

水温や水質の変化により非常にダメージを受けやすく、ストレス状態が続くとこの褐虫藻がいなくなってしまいサンゴが白化し始めます。そして、この状態がさらに続くとサンゴが死滅してしまいます。

ポリプは夜になると、刺胞のある触手を使ってプランクトンや小さな魚、甲殻類を捕食し生きています。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

ワカトビでよく見られるハナヒゲウツボは、ウツボ科の中できっと一番美しいウツボでしょう。砂地や岩場、ガレ場を探してみると、このエレガントなウツボに遭えるチャンスです!オスのハナヒゲウツボは、鮮やかな青色の体に特徴のある黄色の前鼻孔を持つので割りと簡単に見つけることができます。

時には、ハナヒゲウツボが小さな魚や甲殻類を追って、穴から全身を出すことがあります。美しいリボンが舞うような姿から、英名では“リボンイール”と呼ばれています。また、彼らは1mほどまで成長することも確認されています。


写真提供:ワカトビゲスト Brad Snyder

キンチャクダイ科の魚の中できっと一番美しいタテジマキンチャクダイは、幼魚、成魚ともにカラフルで、ワカトビの海域でもよく見ることができます。彼らは他のキンチャクダイや、時には同じ種類の魚からからナワバリを奪う積極的な魚です。

ペラジアン号クルーズで、ブトン島のバトゥトゥロ近辺でダイビングをすると、たくさんの幼魚を見ることができますが、動きが早いためシャッターチャンスが難しい魚でもあります。


写真提供:Liquid Motion Film

ハナヒゲウツボのオスがメスに性転換し始めると、黄色がかった青色に変化し始め、最終的には完全に黄色になります。

ワカトビのエリアでは、黒色の体に黄色の背びれを持つ幼魚も頻繁に見られますが、メスのハナヒゲウツボやこの写真のように変化途中のハナヒゲウツボを見られるのはとても珍しいことです。


写真提供:ワカトビゲスト Emry Oxford

この素晴らしい渦巻き模様も成長するにつれて青と黄色の縦縞模様に変化していきます。

海洋生物学者によると、同じ姿をしていると容赦なく他の魚に攻撃されてしまうので、幼魚時の色や模様は、身を守るためだと考えられているそうです。


写真提供:ワカトビスタッフ Ana Fonseca

サンゴ礁外縁のアマモ場やガレ場は、ヨウジウオが好む生息地です。簡単にアクセスできるワカトビのハウスリーフでは、200種類のヨウジウオ科の魚を見ることができます。

彼らは決して泳ぎが上手な魚とは言えませんが、小さな背びれを一生懸命使い、ゆっくり移動することができます。

また彼らの親戚のタツノオトシゴのように、育児はオスの仕事となっています。オスは卵を保護する特別な袋を持っており、メスはそこに卵を産みつけます。いくつかの種は、卵が孵化するまでの間のみに使用する、スポンジ状の皮膚からできた袋を持つものもいるようです。幼魚は生まれた瞬間から親から独立し、一人で生きていかなければなりません。


写真提供:ワカトビゲスト Arthur Haseltine

アマモ場は、様々な生物が生息する場所のひとつでもあります。

海草に擬態しているカミソリウオやオイランヨウジ、ウツボ、オニダルマオコゼ、カエルアンコウ、タコなどじっくり探してみると海草や枯れ葉、岩などに擬態もしくは潜んでいる様々な生物を見つけることができる面白いエリアです。

海草が光合成する必要があるため、砂地や石、死サンゴの混ざった砂地の広がる浅場にあり、穏やかなサンゴ礁外縁にあるため、様々な生物が成長しやすく、ダイビングだけではなくスノーケリングで探検するのにも、最適な場所です!  



写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

ウミウシやヒラムシは深度に関係なく、様々な生息地で見つけることができます。 柔らかいボディーにシンプルな器官を持ち、美しい色彩と様々な形をしたウミウシは、とてもこの世のものとは思えず、SF映画から飛び出てきた物のようにも見えます。

全てのウミウシは2本の触角を持ち、鰓を持つ種と持たない種があるだけではなく、何かに擬態して、外敵からの攻撃を防ぎながら生活している種もいます。また嗅覚、接触、摂食を巧みに使って生活する行動力と感覚システムには驚かされます!


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

ウミシダや海草、藻類、カイメンや海ウチワなど様々な動植物にカモフラージュできる素晴らしい擬態能力を持つカミソリウオ科の魚達を見つけるのは、至難の業です。

カミソリウオとヨウジウオと合わせたような、ハリミーダゴーストパイプフィッシュはハリミーダという海草/藻類を生息地とし、長い口を使って小さな甲殻類を吸い込む形で捕食しています。カモフラージュ上手な彼らを見つけるのは、不可能に近いですが、根気よく探してみましょう。



写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

“カメラのレンズを通して見たワカトビの世界”

2012年4月2日(月)

ワカトビのゲスト Wayne MacWilliams 氏が、とてもユニークな水中写真を提供してくれました。

「初めて海で泳いだのは、私が5歳の時でした。この頃からなのか、気がつくと海が大好きでした。

1991年に妻と初めて乗ったダイブクルーズでベリーズに出かけた時に、水中写真を撮ってみたいかとダイブガイドに聞かれたのをきっかけに、私は水中写真を撮り始めました。そしてその5日後、貸してもらったニコノスV に私はすっかりはまってしまいました!

数千ドルかけカメラ器材を整え、今回は二度目のワカトビです。私達のプライベート・ダイブガイドのKaori は、ゆっくりカサゴに近づき指示したポジションに着いてくれました。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「初めて蛍光発光ダイビングを体験しました! サンゴや魚、ウツボが蛍光発光している様子はとても興味深く、それを上手に撮影するのはすごく難しかったです。長年美しい水中世界を見てきましたが、まるで別世界にいるようで感激しました。

また、10年前と比べて多くのことが改善されておりとても驚きました。快適なバンガローに親切でフレンドリーなスタッフ、美味しい食事と素晴らしいサンゴ礁、何もかもが素晴らしかったです。妻と私は、世界各地のリゾートやダイブクルーズ船を訪れましたが、そのなかでもワカトビはトップだと思います!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「ホウセキキントキに全神経を集中させていると、かわいいススメダイが邪魔しに入ってきました!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「このハナミノカサゴは、逆さまになって泳いでいました。(見やすいように直しました。)獲物を追っていたのでしょうか?」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「このユーモアたっぷりのスズメダイは、隠れているつもりなのか巨大なサンゴの前でポーズをとってくれました!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「ちょっとぷっくりしたお米の粒に、口先と尻尾をつけた姿を想像してみてください。なんとまぁ!可愛いホワイトピグミーシーホースです!!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「口紅を付けたようなホンソメワケベラが、ヤマブキスズメダイにキスしようとしているようなショットですが、実は体に付いた寄生虫を取ってもらいにクリーニングステーションを訪れている光景です。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「自分たちの身を守るために、キレイに揃って泳いでいます。より多くの目があることにより敵を見つけやすいだけではなく、たくさんの尾と目が敵を惑わせます。きっとお互いのことを思い合っているのでしょうね。私は、彼らの一員になったつもりで、静かに近づきシャッターをきりました。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「私達のプライベート・ダイブガイドのKaori が見つけてくれた、とても小さなムチカラマツエビ。以前にいい写真を撮ったことがあったので、今回は違った感じで撮ることにしました。苦労の甲斐あり、Kaoriの目の間にムチカラマツエビを入れ、撮影することに成功しました!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「定かではありませんが、魚がこのように口を大きく開けるのは危険信号を送っているサインだと私は思います。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「このネズミフグも、あくびをしています。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「ストロボの位置を変えたり、違ったアングルで写真を撮っていると、後ろ側の海ウチワがKaoriのマスクに反射し、美しいシルエットになっているではありませんか! これはラッキーショットですね。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「もっと個性的な写真が撮りたいという思いから、初めて蛍光発光ダイビングにも挑戦してみました!なんで発光しているのか、本当に不思議ですよね?」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「なぜ水中生物が蛍光発光するのか、世界中の海洋学者たちが今もなお研究を続けています。この謎の多い蛍光発光ダイビングでは、全く違った水中世界を見ることができとても興味深いものでした。私は専用のフィルターとストロボカバーを事前に入手することができたので、素晴らしい写真を撮ることができました!」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「この美しいソフトコーラルに、エビかカニがいないか探していると小さな泡に気が付きました。泡の中に移るソフトコーラルを撮ろうと神経を集中させ、シャッターを切りました。この写真は、私のお気に入りの一枚です。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「昼間とは全く違って見える蛍光発光の世界。」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

「私は、あるズームレンズに使用可能な特別のドームポートを持っています。レンズを戻して撮影すると、まるで水族館にいるような写真を撮ることができます。私はあまりこんな感じの写真は撮りませんが、たまには違った感じのものもいいですよね?

もっと私の写真を見たい方はいらっしゃいますか?」


コメント&写真提供: Wayne MacWilliams

一緒に暮らそう

2012年3月13日(火)

海”というと穏やかで、青く美しい海を想像しがちですが、生物が生き残るためには大変厳しい環境でもあります。そのため水中生物達は、生き残るために異なったテクニックを持っています。

棘や毒を持つ種や、硬い骨格や殻または華やかな色を持つ種など様々です。それでは、一緒にどんな技を持っているのか見ていきましょう!



写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

他の動物または植物と共生共存している種や、同じ種から生き残るための方法を受け継いだ種、そしてまだ特別な防御方法を持たない生物もいます。例えば、イソギンチャクに住むクマノミはこのひとつです。

イソギンチャクは自分の棘から身を守るため、触手の根元が粘液で覆われているという事をご存知でしたか? そのため、イソギンチャクと一緒に住むクマノミも棘に刺されないよう、繰り返し自分の体に粘液を擦りつけ生活を共にしているのです!


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

ウミシダとバサラカクレエビもまた、生活を共にする関係にあります。小さいので見つけるのに苦労しますが、ウミシダと同じ色をして、上手にカモフラージュしている美しいエビです。

ウミシダまたはウミユリは、バサラカクレエビ以外の生物の宿主でもあるので、引き続きご案内していきましょう!



ウミシダの下側を見てみるとコマチコシオリエビが、そして内側をチェックしてみるとウバウオを見つけることができます。時には、ひとつのウミシダに3種類全員が集合していることもあるので、是非チェックしてみてください!

この小さな生物たちは宿主のウミシダを、隠れ場所にしたり、移動に使ったり、餌を見つけるために使ったりと、上手に主人を使いこなし共生しているのです。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

ウミシダは、羽のような腕に囲まれた中央部分に口を持っています。U字型の腸を持ち、口の隣に肛門があります。そして、多数の羽のような腕を使い、水中の有機物を捕らえ餌としています。管足の部分は粘着性粘液で覆われており、餌になるものを捕らえると、口に運んでいきます。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

では別の生物を紹介していきましょう。

イソコンペイトウガニは、トサカ(ソフトコーラル)に住む擬態上手で美しいカニです。この小さいカニには隠れる場所があまり無いため、ポリプや小さな枝を自分の甲羅に植えつけたり、枝を自分の体に引っ張り寄せその陰に隠れたりしているため、見事に擬態できる訳です!!


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

イソコンペイトウガニのスーパー・マクロショットです。細かい所までよく見えるでしょ!?


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

このムチカラマツに住むムチカラマツエビのように、共生している動物達はカモフラージュするために、宿主と同じような色をしている事がほとんどです!

ムチカラマツエビは、全長1cmほどの小さなエビです!!


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

イソギンチャクもまた、様々な生物に隠れ場所を提供しています。

イソギンチャクが持つ刺胞により他の生物を寄せ付けないため、そこに住むある一定の生物にとっては保護された場所となります。アカホシカニダマシもまた宿主であるイソギンチャクの中で快適に生活するカニの一種です。


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

コールマンシュリンプもまた毒を持つイイジマフクロウニと共生するエビです。

ご覧の通り美しいエビなのでフォトグラファーにはもってこいの被写体ですが、彼らは毒のある棘の間で安全な場所を見つけながら行動しているので、むやみに移動させたりしないでくださいね!


写真提供:ワカトビゲスト Saskia van Wijk

ナデシコカクレエビもまたイソギンチャクをホストとし、外敵から身を守っています。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

特別な防御テクニックを全く持たない生物は、他の生物と共生するための関係を作り出したり、同じ種から行き残る術を教えてもらったり、もしくは毎日生きていく過程で学んでいかなくてはなりません。


写真提供:ワカトビゲスト Janice McLaughlin

海綿の表面には小孔と呼ばれる数多くの孔があり、そこから多くの水を取り込んで有機物を取り出し餌としています。そして上部には、大孔と呼ばれる開口部があり、そこから水を吐き出しています。

小さい穴がたくさんあるため、ハゼなどの小さい生物の隠れ場所にもなっています。


写真提供:ワカトビゲスト Martin Heyn

多様なサンゴ礁が広がることで知られるワカトビでは、巨大で様々な形の海綿がたくさん見られます。そんな大きな海綿を隠れ家にするピンクスクワットロブスター(ヘアリースクワットロブスター)は、小さな隙間で生活しています!


写真提供:ワカトビゲスト Robin Y. Smith

ヒッチハイク上手なコバンザメは、吸盤状で小判型に変形した大きな背びれを持っています。この吸盤を使い、サメやエイなどの大型魚やアオウミガメなどに吸い付き、餌のおこぼれや寄生虫を食べながら生活しています。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

浅瀬で集合し一緒に移動しながら、捕食や産卵、休息を共にする行動を上手に撮った一枚です。まとまって泳ぐことにより敵から身を守ることにもつながります。


写真提供:ワカトビゲスト J. Watt

ゴンズイは背びれに毒の棘を持ち、相手に深刻な傷を負わせることができます。そして防御のために、毒の量を調節することもできるそうです。

普段は群れで行動していますが、繁殖期になるとペアで行動し始めます


写真提供:ワカトビゲスト J. Watt

ハゼと共生するテッポウエビ。この2匹の関係は、危険が迫ると視力が弱いエビにハゼが警告する仕組みになっていて、エビは彼らの穴を掃除している時も、二つの触角のいずれかを穴の入口にいるハゼに接触させ、合図を待っています。

危険が迫った時は、ハゼは尾ビレを動かしてエビに合図を送るか、自ら穴に逃げ込むと、テッポウエビもハゼに続き穴に逃げ込みます。巣穴の中でもエビの触角はハゼに触れていて、様子をうかがっているそうです。



このハゼとエビの小さなカップルは、サンゴ礁斜面の砂底や礫混じりの砂底で見られることが多く、お互い生き残るために助け合いながら生活しています。

エビはとても視力が悪いですが、一生懸命穴を掃除する働き者です。エビは避難場所であり、ハゼと住んでいる穴をキレイに保とうと、休むことなく一日中働き続けます。そして相方のハゼはというと、エビが掃除をしている間、外敵から身を守る穴の監視役を勤めるという、両者には完璧な役割分担が存在するのです!


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

いつ見かけても、テッポウエビは忙しそうに掃除をしているのにもかかわらず、ハゼは穴の手前でただ座っているだけのように見えるので、楽をしているように見えますが、ハゼはハゼの役割を果たしていたのですね!

私達が心配することではなかったようです。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Brazier

パラダイス

2012年2月27日(月)

楽園に到着しました!



ここが長年夢に描いていた、私達のパラダイスです



ワカトビでは、優雅な時が流れます。



普段とても忙しく行き違いの私達には、一緒に過ごせる時間はお金では買えない、とても貴重な時間です。



喧騒から逃れ、そして煩わしいことは何もかも忘れ、心からリラックスできる貴重な場所です。



全てがスムーズに進み、とても居心地良く過ごせます。



心が満たされていきます・・・



バンガローのバルコニーからの景色。



セレクトバンガローには広々としたデッキがあり、目の前には青い海が広がり、ここから美しい夕日も眺めることができます。



ダイビングに出かけます。



二人っきりで、ハウスリーフにも潜りに行きました。



誰にも邪魔されず、海を独り占めできるのもワカトビの素晴らしいところです。



「ダイビングのスタッフもとても親切で、何の心配もなくダイビングを満喫することができました。ワカトビは、6つ星だと思います!必ずまた来ます!!」



「こんなに健康で多様なサンゴ礁は初めて見ました。世界中どこを探してもなかなかこんな場所はないと思います。」



「今までで最高のダイビングでした!」



「予想を遥かに超えた、素晴らしい海でした! これ以上の所なんて想像がつかないです。」



「一言で・・・パーフェクト!!」



心と体の安らぎ



「特別なホリデーに相応しい場所です。」



「どんな小さな要望にも、親切でフレンドリーそしてプロ意識の高いスタッフが対応してくれます。こんな心遣いがワカトビをさらに特別な場所にします。」



「スパも様々なトリートメントを用意していて、最高でした!」



「どこからも遠く離れているプライベートアイランドで、素晴らしいダイビングができる・・・行くしかないですよね!!」



二人で過ごす大切な時間。



そしてバランスを取り直す・・・



「ワカトビでは、一生の思い出になるダイビングホリデーを実現できます。」



新しいダイビング先を探しているダイバーにも、おすすめの場所です。



「水中には素晴らしいサンゴ礁が広がり、美しすぎて空いた口が塞がりません。」



カラフルなウミウシ達から



様々な無脊椎動物も・・・ワカトビマジックです!」



「ここは地球上で最も、多様な生物が集中しているエリアでもあります!」



「ワカトビのダイブガイドは、珍しい生物をたくさん見つけてくれます。」



「ダイビングを始めて約10年。世界各地で500本以上潜りましたが、ここで初めて見る魚の多さに驚きました!」



「いつ見ても可愛いカクレクマノミ。」



「ワカトビに来て本当に良かったです。美しい南の島で素晴らしいダイビングができる場所だと、友人にすすめます!」



「今までで最高のホリデーとなりました。スタッフの皆様本当にありがとう!」



ワカトビのカラフルなベイビー達

2012年2月21日(火)

幼魚から成魚に成長する過程に現れる色や模様の変化には本当に驚かされます!!成魚とは全く違った姿をしている幼魚の場合は、識別が困難な場合が多いので、今回はそのいくつかを取り上げてみましたのでお楽しみください!

ミナミハコフグの幼魚が、やっと穴から出てきてくれました!


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

魚が成熟期に達するにつれ、外見にも変化が現れます。もちろん変化が早いものもいれば、遅いものもいるのでそれぞれですが、通常成魚は幼魚と全く違う色をしていることがほとんどです。このクロハコフグもそのひとつです



スの成魚はメスの成魚よりカラフルなことが多いだけではなく、オスとメスが全く違う色をしていることもよくあり、色の違いから成熟度を見分けることもできます。

このオスのクロハコフグのようにハコフグ科の魚は、メスと比べるとオスの方が青みがかった色をしていることがほとんどです。


写真提供:ワカトビゲスト Bill Nyitray

成魚と幼魚の外見が違うことに少し触れましたが、行動にも違いが出てくるようです。

幼魚の時はどのように敵から身を守り、どうやって餌にありつくかというのが最大の問題ですが、成長すると子孫を残すことが一番の課題となります。そのことから、ナワバリを守るためや競争相手に対し攻撃的になったりするようです。

このカラフルで可愛い魚は皆さんもご存知のはず!クマドリカエルアンコウの幼魚です。 


写真提供:ワカトビゲスト Saskia van Wijk

そしてここでは、色が変化したクマドリカエルアンコウの成魚の写真です。

サンゴ礁に住む魚達は、私達とは異なる方法で色を見分けることができ、幼魚の時と成魚とで色が違うのは、身を守るためのひとつの手段だとも考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

ハナヒゲウツボは、背ビレの付いた細くて長い体とヘラ状の前鼻孔がとても特徴的です。

未成熟のオスは真っ黒なので目の位置も分かりづらいですが、黄色の背ビレを持っています。成熟したオスとは全く違うので、以前は違う種類のウツボだと考えられていたほどです!


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

ハナヒゲウツボは雄性先熟型で成長後、必要な場合にメスに性転換します。大きさは85cmほどまで成長し、オスがメスの生殖器を作り始めると黄色がかった青色に変化し、その後完全な黄色になります。メスのハナヒゲウツボを見られるのは珍しいことです。

成熟したオスは、目立つ綺麗な青色に黄色の背ビレ、前鼻孔と目を持っているので意外と簡単に見つけることができます。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

カラフルなイロブダイの幼魚も成魚とは全く違う色をしています。


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

ロブダイが成長するとこんな色合いになります。

ブダイ科の魚は、成長過程で色と模様を変えられるだけではなく、性別も変えられるというからまた驚きです!



アカククリの幼魚の素敵な写真を撮りたいと願うフォトグラファーはたくさんいらっしゃると思いますが、困ったことに外敵から身を守るために隠れていることが多いんですよね・・・


写真提供:ワカトビゲスト Romy Olaisen

アカククリの幼魚は黒地に明るいオレンジ色の縁取りがありとても美しいですが、成長するにつれオレンジ色は消えていき、黒地の部分は灰色に変わります。大きさは45cmほどまで成長します。


写真提供:ワカトビスタッフ Ana Sofia Ribeiro Fonseca

ニモのようにカラフルなツユベラの幼魚は、明るい赤地に鼻から尾ビレにかけて白のラインまたはスポットが5箇所あります。



成長していくと青緑色の体に青色の斑点と黄色の尾ビレが現れ、まるで全く異なった魚のように見えます。


写真提供:ワカトビゲスト John and Lauri

そして成魚になると、赤茶色の体に明るい青色の斑点が広がります。背ビレと尻ビレの縁にも青色の斑点が見られます。オスは体の中心に垂直のラインが入り全体的に濃い色をしている所が、メスと異なる点です。

ベラ科のオスの成魚は、リーダー的存在の大きくてカラフルなものと、小さくて灰色がかったさえない色との、大きく分けて2つの種類に分かれます。

大きいオスがいなくなったり、リーダー的存在のオスより優れたメスが出てきたりすると、その能力のあるメスはオスに性転換します。その際、生殖器官だけではなく外見や性格も変えてしまうというから、また驚きです!!


写真提供:ワカトビゲスト Joyce and Frank Burek ©

ほとんどの魚が色や模様を変化させながら、成長していくことが分かりました。

この写真も皆さんご存知のはず、美しいタテジマキンチャクダイの幼魚です。


写真提供:ワカトビスタッフ Ana Sofia Ribeiro Fonseca

タテジマキンチャクダイの幼魚には渦を巻くラインが入っていましたが、成魚になると青と黄色の縦縞模様に変わり、幼魚成魚共にとても美しい魚のひとつです。

魚によっては、その時のムードや繁殖時、身を守る時、捕食時に色や模様を変えられる能力を持つ種もいます



ヒレナガススメダイの成魚がカラフルなサンゴ礁に上手に溶け込んでいます。


写真提供:ワカトビゲスト Ginnie Reynolds

ヒレナガスズメダイの幼魚には、明るい黄色地に2本の黒い太いラインが入っており、全く違う姿をしています。


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

それでは、魚はどのように色を変えてるのでしょうか?

多くの魚類、甲殻類などの海洋生物は、色素胞という不規則な細胞を持っています。これらの細胞が、神経やホルモンにより刺激され集中したり離れたりすることで、色の強度を変化することができるのです。色素胞が重なり合い、異なる色素が混ざることで赤や黄色、オレンジ、茶色、黒などの色を作り出すことができるのです。

魚の鮮やかで様々な模様や色は、魚の皮膚にある色素胞の密度によるものなのです! 


写真提供:ワカトビゲスト Glenn Patton

あまり一般的ではない色素細胞ですが、多くの魚は光を反射させる細胞を持っています。これらの細胞は、短い波長のピンク、緑色、青色や銀色などの虹色系の色を作り出することができます。

銀色っぽい魚は、皮膚にいくつかの層の細胞を持っているため、ほとんどの光を反射し背景に溶け込むのに役立っています。


写真提供:ワカトビスタッフ Liquid Motion Film ©

魚の色の変化については、様々な種類の魚で研究されており、ホルモンや神経またはその両方でコントロールされていると考えられています。

タテスジハタの幼魚は明るい赤紫色で、ハナダイの仲間に擬態していると考えられています。


写真提供:ワカトビゲスト Dieter Freundlieb

タテスジハタの成魚もまた幼魚とは全く異なった色をしていますが、きっとこういった色の方が様々な環境に対応しやすいのでしょう。


写真提供:ワカトビゲスト Collin Wall

ここでひとつ言えることは、擬態、防御もしくは他の魚に何かを伝えるため瞬時に色を変化させる魚と、成長していく過程でゆっくり色を変化していく魚に関係なく、色の変化は、水中生物が生きていくうえで決して欠かせないもののようです。



ワカトビ滞在記 by Deborah Leenutaphongs

2012年2月14日(火)

都会の喧騒から遠く離れ、透き通った青い海と白い砂浜、風に揺れるたくさんのヤシの木・・・のどかで美しい南国の島で過ごす休暇を想像してみてください。ワカトビの押し寄せる波に誘われこの楽園に一歩足を踏み入れると、もう現実には帰りたくなくなってしまいます。

レスキューダイバーの資格を持つ、デボラさんの趣味はというと、もちろんダイビングです! そして写真を撮るのも好きと語る彼女は、タイに生物学者として長年住んでいたそうです。

デボラさんとご主人の二人は、東南アジアで今までに行ったことのないエキゾティックな場所を探していたそうです。そして今回、そんな彼女が訪れたワカトビについてまとめてくれました。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

トミア島に到着し、ボートに乗り換えること数十分。ワカトビダイブリゾートがだんだん見えてきました。熱帯植物に囲まれた素敵なバンガロー、自然と上手に調和しているのが感じられとても感動しました。木材や屋根などの素材は全て地元のものを使用し建てられたリゾートは、トランドノ島のオネバオアビーチに位置しています。



都会の喧騒から遠く離れ、透き通った青い海と白い砂浜、そして風に揺れるたくさんのヤシの木・・・のどかで美しい南国の島で過ごす休暇を想像してみてください。


写真提供:ワカトビゲスト J Watt

バンダ海のスラウェシ島南東に浮かぶ、4つの主な島の頭文字を取ってワカトビと名付けられました。(北からWAngi Wangiワンギワンギ島, KAledupaカレドゥパ島, TOmiaトミア島 そして BInongkoビノンコ島となっています。)

大きな街から遠く離れていますが、バリ島発着のワカトビ専用の特別チャーター機で簡単にアクセスできます。



ワカトビを訪れるお客様に大変な長旅を我慢してもらわなくてもいいように、1990年代後半に、ワカトビダイブリゾートの設立者達はトミア島に滑走路を建設することに決めたそうです。

そして2001年7月10日、お客様を乗せた飛行機が初めてトミア島に到着しました。ワカトビまで飛行機を利用できるようになったのは、実はわりと最近のことだったのです。

バリ島から飛行機でたったの2時間半でリゾートの隣の島・トミア島に行くことができ、そこからリゾートまでは船で15分程と簡単にアクセスできるようになりましたが、専用の滑走路ができる前は、バリ島から3日間弱の長旅が必要だったそうです。(まずバリ島からマカッサルまで飛び、飛行機を乗り換えケンダリまで行きます。そしてケンダリからバウバウまではフェリーを使い、バウバウに着くとそこからは車で4時間ブトン島を横切り船着場まで向かいます。するとそこから、木造の小さな船でワンチまで約4時間。そしてまた船を乗り換えリゾートの隣の島トミア島まで約6時間かかります。)


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

トミア島にあるリゾート専用の飛行場に到着すると、リゾートのスタッフがあたたかく迎えてくれます。そこから車で船着場までは10分少々です。



ゲストがバリ島に到着した時から、ワカトビを去る日までの毎日、素晴らしいサービスを提供し、どんな小さな要求にも応えられるよう、細かい心遣いを大切にするワカトビは、豪華なエコダイブリゾートとして世界中で知られています。

滞在中は、プライベートダイブガイドサービス(自分専属のダイブガイド)や各種スパトリートメントなどを大いに利用し、最高のホリデーを実現することができます。



若くて小さなお客様”のために設けたキッズクラブではお子様をお預かりし、カヤックやスノーケリング、凧作りや宝物探し等の楽しくてためになるアクティビティを用意しています。



さて宿泊施設はというと、プライベートヴィラと3タイプのバンガローがあり、それぞれ広々していて快適に過ごすことができます。

バルコニーにはソファーセット、そして外にはハンモックとビーチベットも用意されており、ゆっくりリラックスした時間を過ごすことができます。

また、インターネット接続用のLANケーブル、送風機、クローゼットとエアコンも全てのお部屋に用意されていました。



レストランでは、西洋料理とアジア料理のバラエティー豊かなブッフェスタイルで、前菜からデザートまで美味しいお料理が並びます。経験豊かなシェフ達が、バリ島から飛行機で運んできた新鮮な食材とその日に釣れたばかりの新鮮なお魚などを上手に調理してくれます。

親切なレストランスタッフも特別なリクエストやプライベートデイナーを快く引き受けてくれ、気持ちよく食事ができました。


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

もちろんダイビングも素晴らしかったです。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

近隣の島の住民と協力して保護に力を入れているワカトビでは、カラフルで多様なサンゴ礁と様々な地形が楽しめます。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

リゾートの周りには簡単にアクセスできる40以上のダイブサイトがあります。

その中でも人気のハウスリーフは、リゾートの目の前に位置し南北におよそ800m広がっています。ビーチから数メートル進むだけで、太ったヘコアユやイシヨウジ、ハタガハオコゼ、ヒラムシ、タイマイやマダラトビエイなどバラエティー豊かな生物が生息しています。

滞在中は無制限でハウスリーフに潜れるので、好きな時に潜りに行けるのも嬉しいメリットのひとつです。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

ダイブ エクスペリエンス マネージャー:通常ダイブガイドというと主に水中生物を見せるということが主な仕事ですが、ワカトビでは、それぞれのお客様の好みに合せたダイビングを提供しようと心がけている所が他との大きな違いです。

写真を撮りながらゆっくり泳ぐのを好むのか、それともいいスペースで泳ぎながら景色を楽しみたいのか、はたまた浅場/深場を好むのか、全てはお客様次第なのです!


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

このような一人一人を大切にしたサービスが、私達の休暇をさらに楽しいものに、そして思い出深いものにしてくれると思います。



ワカトビが2010年から始めたばかりの新しい形のダイビング。ワカトビの“蛍光発光ダイビング”は他では体験できない、プレゼンテーションも付いているVIPダイビングエクスペリエンスです! 普段とは全く違う水中世界を見ることができます。

特殊な水中ライトと専用フィルターを使うことにより、サンゴや水中生物が蛍光発光する姿を見ることができるのです!

なぜ生物が水面下で蛍光発光するのかは、未だに解明されていませんが、普段は灰色っぽいウツボが明るい蛍光の黄色に発光したり、日中は見づらいハゼ科の魚がピンク色に発光していたりと、想像を超える水中世界を見ることができるので絶対おすすめします!!


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze

豪華で整ったリゾート施設、5つ星のゲストサービスと素晴らしいダイビングに加え、ワカトビが続ける海洋生態系の保護プログラムは、地域社会の経済へ貢献し、安定した生活を地元住民ができるようにサポートしているそうです。

“自然保護をしている”ということはとても聞こえが良いですが、ほとんどのリゾートはダイブサイトに浮きを設置し、地元の漁師さんにそこで釣りをしないようお願いしているだけの所も多く、本当にそれで保護していることになるか不思議でありません。

長期に渡り海洋環境を保護するには、地元住民の協力なしでは成り立たないと考えていたワカトビの創設者は、地元のリーダー達との話し合いを重ね、共同で“海洋環境保護プログラム”を政策したそうです。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

村人の信頼を得るまでに数年を要したものの、地域住民がリゾートのことを認めてくれ、このプログラムが実践されるようになった時には本当に感動したそうです!

1998年に開始したこのプロジェクトは、6キロに及ぶ漁業禁止エリアと保護エリアに指定されており、リゾート周辺の保護エリアは年々拡張されています。

この保護プログラムには、近隣の17の地域団体が参加協力しており、20キロ以上に及ぶサンゴ礁とワカトビダイブリゾートのダイブサイトを含んでいるそうです。



もちろん、このように広域で漁業を禁止することにより、村の漁師さん達が収入を失ってしまう可能性もあったので、代わりの収入源を提供する必要がありました。そこでワカトビの創立者は、この保護プログラムに協力する村人達に、サンゴ礁のリース料を定期的に支払うことに決めたのでした!

そしてこの計画は現在もなお、成功を収めています。彼らは漁業禁止エリアを守るだけではなく、他の島からの侵入者やカメの甲羅等を狙う密猟者からもサンゴ礁を守り監視役としても活躍してくれています。また、他の収入源として150人以上の村人をリゾートで雇用しているそうです。

リゾートでは、最終日にお客様のために村を訪れる“ビレッジツアー”を主催し、そこで地元の材料で作られた手作りの製品を販売し、他の収入源として重要な役割も果たしています。



自然を守る取り組みのひとつに、リゾートスタッフは毎日1キロにも及ぶビーチと海岸線沿いを掃除しきれいに保っています。またサンゴ礁の状態を頻繁に監視し、ゴミのない海を保つよう努力しています。またワカトビを訪れるお客様にも、生きているサンゴや生物に触らないようお願いしています。


写真提供:ワカトビゲスト Paul Sutherland

ワカトビダイブリゾートは250世帯/約600人が住む、隣村の日常生活のサポートに貢献したり、夜間はリゾートから毎日無料で電気を供給しています。また学校に教材や筆記用具を提供したり、ゴミの処理や管理について指導をしたりもしているそうです。

ワカトビは豪華なリゾートというだけではなく、環境にも優しいリゾートなのです。


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

自然と海洋生態系を維持しようと努力を続けるワカトビの責任者達は、環境に与える影響を最小限に抑えようと、新たな規定を設けました。

こうしてできたのが“海洋環境保護プログラム”で、ここではサンゴ礁の保護・管理に協力する住人たちに報酬を支払い、漁業なしでも生活していける道を開きました。ワカトビを訪れる全てのお客様にも協力してもらっています。

みんなの力を合わせて保護することにより、地元の住民は魚が増えたと喜び、ワカトビを訪れたお客様は素晴らしいサンゴ礁だと喜び、一石二鳥です!!


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong


写真提供:ワカトビゲスト Deborah Leenutaphong

ご飯ですよ!

2012年2月9日(木)

サンゴ礁に住む全ての生物は、私達と同様食事をとり生きていく必要がありますが、厳しい環境で生きていかなければならない海洋生物の間では、食うか食われるかの激しい争いが毎日繰り返されています。

様々な生物が生息するワカトビのエリアでは、食物連鎖のルールに従ったサバイバルゲームが毎日繰り広げられています。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

ワカトビのサンゴ礁では、どの種の生物をとっても極端に増えすぎてしまった種の生物は幸運なことにまだ存在しません!

たくさんの生物達は平衡を保ち、整った生態系を維持しています。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith


スズメダイやブダイなどの草食動物は水中の植物を餌とし、種によっては植物しか食べないものもいます。


写真提供:ワカトビゲスト J Watt

太陽の光がよく届く浅場では、食物連鎖の基礎にあたり栄養が豊富な海草や海藻が広がり、美味しい食事の宝庫です!


写真提供:ワカトビゲスト Ken Knezick

全ての生物は、植物や他の動物あるいは他の生物の廃棄物より、自分では作り出すことのできない有機物を取り入れ生きています。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

肉食動物は他の動物やサンゴのポリプ、貝類を餌とし常食しています。例として、ベラ科やモンガラカワハギ科、アカエイ科の魚が挙げられます。


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

海には、カマス科やハタ科のユカタハタのように、他の魚を狙うハンター的存在の魚もいます。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

またフサカサゴ科のオニカサゴのように待ち伏せして捕食する魚や、カエルアンコウ科のように疑似餌を使い他の魚を誘い寄せ捕食する魚もいます。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

キンチャクダイ科やウミガメのような雑食動物は、動物と植物の両方を餌としています。

ウミガメは主にカイメンや海藻、クラゲを好んで食します。


写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

フグ科の魚も雑食動物で、無脊椎動物や海藻を好んで食べます。


写真提供:ワカトビゲスト Doug Richardson

多くのナマコは、海底に降り積もって蓄積した有機物を主に餌としています。


写真提供:ワカトビゲスト Eric Cheng

尾索動物のホヤや貝類そしてカイメン類は、海水を濾過し有機物や粒子状の物質を得てそれを餌としている生物です。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

ハタ科のハナダイやサンゴは、プランクトンや浮遊する小さな有機物を餌としています。

夜になるとサンゴは触手を伸ばし、刺胞を使って食物を捕らえます。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

寄生動物は、他の生物(宿主)を頼りに生きている生物のひとつです。

このようにツバメウオの頬にくっつき、餌のおこぼれをもらいながら生きている等脚類は、宿主を利用するだけして何の利益ももたらさないのです。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith

海の生態系下は、日中活発に行動する種と夜間活発に行動する種に別れ、日中行動する生物は夜になるとサンゴ礁に身を潜め朝を待ちます。夜行性の生物としてウツボ科、イットウダイ科、キントキダイ科、フサカサゴ科のミノカサゴなどが挙げられ、この生物達は暗闇に隠れ捕食しています。その光景はナイトダイブ中に目撃することもでき、私達を驚かせてくれます!


写真提供:ワカトビゲスト Carlos Villoch

明け方や夕方時の光が少ない時間帯は、昼間や夜間とは全く違った姿を時に見せてくれます。


写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

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